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【鬼滅の刃】うまくいった兄弟とうまくいかなかった兄弟【きめつのやいば】NARUTO・呪術廻戦・ワンピース

2022年4月20日

鬼滅の刃 兄弟

少年漫画にありがちな設定と言えば、主人公に兄弟、もしくは姉妹がいること。

鬼滅の刃も御多分に漏れず、主人公・竈門炭治郎には、年の近い妹の禰豆子や、年の離れた弟妹たちも登場します。

主人公以外の登場キャラクターでも、兄弟キャラクターや姉妹キャラクターはザラです。

特に鬼滅の刃においては、作中最重要キャラクターの継国縁壱が、敵方のNo.2である上弦の壱・黒死牟と兄弟関係にありました。

今回はそんな兄弟を題材として、鬼滅の刃や他の少年漫画から、何組かの兄弟キャラクターをご紹介。

物語としてうまくいった兄弟と、うまくいかなかった兄弟たちの生き様を見ていきましょう。

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では参ろう。

ジャンプに登場する兄弟

まずは、ジャンプ作品に登場する兄弟キャラクターを見ていきましょう。

生い立ちや関係性などに着目しつつ、鬼滅の刃の兄弟との差を探ります。

NARUTO
千手兄弟 柱間・扉間

千手兄弟は、NARUTOに登場する兄弟です。

元々は4人兄弟ですが、ここでは長男・千手柱間と、次男・千手扉間についてご紹介します。

兄の柱間は、後に主人公・ナルトらが暮らす「木ノ葉隠れの里」を創始した人物の1人にして、里の最高位忍者「火影」の初代を務めた人物です。

「最強の忍」や「忍の神」の異名をとる実力者でもあり、全てにおいて超越した力を持つ、作中最強格のキャラクターだった柱間。

強者特有の驕りはなく、同じ里に暮らす人々を思いやる優しさも持ち合わせており、何よりも里を優先して考える性格が特徴的です。

一方の弟・扉間は、里の最高位忍者「火影」の2代目を務めた人物。

柱間が火影として活躍していた当時は、補佐役として兄・柱間を支え、里を繁栄へと導きました。

性格的に甘さも目立つ柱間とは対照的に、扉間は合理的に物を考える性格。

作中では、互いの穴を埋め合うかのような掛け合いが散見されます。

また、柱間には及ばずとも、優れた実力も持っていた扉間。

柱間がトップに立っていた際は、優秀な二番手として、柱間が死した後は優秀なトップとして、里を良き方向へと牽引しました。

扉間が設立した、忍を養成するアカデミーや、昇任試験たる中忍試験は、後世でもそのシステムが残り続けた他、他の里も取り入れています。

さて、そんな柱間と扉間の千手兄弟は、関係としては非常に良好です。

少し抜けた性格を持っているものの、圧倒的な強さとカリスマを持つ兄・柱間と、兄に次ぐ実力の高さと、強かで合理的な判断力の持ち主たる弟・扉間。

前述した通り、互いの穴を埋め合うかのような2人の関係性は、兄弟としては一つの理想形だと言えるのではないでしょうか。

NARUTO
うちは兄弟 サスケ・イタチ

続いては、千手兄弟と同じくNARUTOより、うちはサスケ・イタチ兄弟についてご紹介します。

比較的良好な関係であった千手兄弟と異なり、やや捻じれた関係が特徴的なうちは兄弟。

まずは弟・サスケから見ていきます。

サスケは、主人公のナルトとは親友、かつライバル的な関係の優秀な忍です。

彼の暮らす木ノ葉隠れの里で伝説的な知名度を誇る「うちは一族」の末裔であり、エリート的な位置づけと言っても過言ではないでしょう。

さて、そんなエリートのうちは一族ですが、なんとサスケが幼い頃、一族皆殺しの憂き目に遭っています。

実行犯はサスケの兄・イタチ。

このような背景から、うちは兄弟の間には大きな隔たりがあり、弟・サスケは兄の命だけを狙う「復讐者」としての人生を歩むこととなりました。

一方のイタチは前述した通り、自身の一族を皆殺しにしたことで、弟から復讐対象として恨まれています。

しかしその行動の裏には、弟への深い情愛があったのです。

木ノ葉隠れの里に所属していた当時から、次元の違う強さを持っていたイタチ。

7歳の時点でアカデミーを首席卒業すると、13歳になる頃には、里の暗部の部隊長を務める程に成長していました。

そんな彼が「一族皆殺し」の咎を負うきっかけとなったのは、父・フガクが企てていたクーデターです。

イタチは当初から否定していたものの、着実にクーデターの準備を進めていた一族。

イタチは里の暗部に所属している身として、一族と里との板挟みを強いられます。

やがて「一族と共に全滅するか、弟のサスケだけを生かすか」という究極の選択を強いられたイタチは、後者を選び、サスケ以外の一族を皆殺しにしました。

サスケが強い憎悪を持つきっかけとなった事件の裏には、イタチの深い愛情があったのです。

後にサスケは真実を知り、兄の人生を壊した里自体に憎悪の対象を移しますが、それはまた別のお話。

呪術廻戦
脹相と虎杖

続いてご紹介するのは、呪術廻戦より、脹相と主人公の虎杖悠仁です。

元々2人は敵同士の関係でした。

主人公の虎杖悠仁は、呪いを祓う技術を学ぶ「東京都立呪術高等専門学校」の生徒です。

一方の脹相は、「呪胎九相図」と呼ばれる特級呪物が肉体を得た姿ですから、実質的に呪いそのもの。

2人が敵対しない理由など、どこにもなかったのです。

やがて対峙し、戦うことになった2人。

虎杖は高い身体能力で、脹相は血液を操る能力で、激しい戦闘を展開します。

拮抗した実力の中、わずかに脹相の戦闘能力が上回りました。

脹相が虎杖に止めを刺そうとしたその瞬間、彼の心に激しい動揺が走ります。

血を操ることが出来る脹相には、「自身と血を分けた兄弟の命の危機を察知する」という特殊能力が備わっていました。

つまり脹相は、虎杖の命の危機を、繋がった血を通して感じ取ったのです。

他の呪いと共に行動していた脹相でしたが、この出来事以降は「虎杖の兄」としての自覚を持ち、味方として行動するようになります。

「お兄ちゃんだぞ!」や「俺の弟に手を出して 生きて帰れると思っているのか?」など、お兄ちゃんキャラかくあるべし、としか言いようのない名台詞を連発しています。

一方の虎杖は、脹相の転身に驚きつつも、やがて信頼を寄せるように。

歪な関係ながらも、脹相のコミカルで愛情深いお兄ちゃんっぷりは一見の価値ありです。

ワンピース
ルフィ・エース・サボ

最後にご紹介するのは、ONE PIECEよりモンキー・D・ルフィと、ポートガス・D・エースとサボの三兄弟です。

ジャンプ作品で「兄弟」と言えば、この3人を挙げる方が多いのではないでしょうか。

当初の関係としては他人でありながらも、交流を深めるうちに絆を形成し、盃を交わすことで義兄弟となった3人。

立ち位置としては、エース・サボの2人が兄であり、ルフィが弟です。

エースとサボは、2人ともお兄ちゃんキャラそのものであり、世話のかかる弟・ルフィを心配する様子が多々描かれています。

麦わらの一味に白ヒゲ海賊団、革命軍と、道は別れてしまった3人。

しかし、どれだけ離れても彼らの絆は潰えることなく、常に繋がっています。

うちは兄弟のサスケ・イタチや、脹相・虎杖についても言える事ですが、「兄は弟を守るもの」という常識が、共通して描かれているのではないでしょうか。

鬼滅の刃の兄弟

ここからは、鬼滅の刃で登場した兄弟について見ていきましょう。

ジャンプ漫画で登場する各兄弟と比較して、鬼滅の刃の兄弟にはどのような特徴があるのでしょうか。

継国兄弟 巌勝・縁壱

トップバッターは継国兄弟です。

作中で「最も多くの人物の人生を狂わせた兄弟」と言っても過言ではない2人について、詳しく見ていきましょう。

兄弟と言っても、双子であった2人の生まれは武家の継国家。

跡目争いの原因となる双子は、当時不吉とされていました。

ゆえに2人の父親は、不気味な痣を持っていた弟・縁壱の方を殺すと言い出します。

しかし、それを聞いて烈火の如く怒り狂った母が、殺害を阻止。

縁壱が10歳になった頃に寺に出家させる、という所で折り合いが付けられました。

こうして、生まれた時点で行く末が決まった2人。

巌勝と縁壱は、部屋や着物・教育に加えて、食事に至るまでの全てに差をつけられて育てられました。

兄の巌勝が、父の輩下から剣術指南を受けていたある日、縁壱がやってきました。

戯れの一環として、指南役は縁壱に袋竹刀を持たせ、打ち込み稽古をさせることに。

その結果、子供とは思えない尋常ならざる動きを繰り出した縁壱は、ものの一瞬で指南役を失神に追い込みます。

この日巌勝は、弟・縁壱が圧倒的な才を持つことを知ることとなりました。

縁壱は、先天的に透き通る世界が見えることに加え、神に愛されたとしか言いようのない身体能力の持ち主。

今まで憐憫の情でもって弟と接していた巌勝には、劣等感が生まれ始めます。

一方の縁壱は、他者を打ち込む感覚に不快感を覚え、武士というものに興味を失ってしまいました。

そして縁壱は、継国家の当主候補として据えられることを恐れ、予定より早く家を出ることに。

縁壱が家を出たことで、巌勝は継国家の当主となり、以降10年余り平穏な日々が続きます。

巌勝が配下と共に野営していたある日、鬼の襲撃を受けました。

颯爽と現れて危機を救ったのは、弟の縁壱です。

巌勝を救出した縁壱は、自身の到着が遅れたことで巌勝の配下が死んだことを詫びるなど、人格の面でも非の打ちどころがない人物として成長していました。

再び弟と見えた巌勝は、妻と子を捨て、鬼狩りとしての道を選びます。

圧倒的な才能を持つ弟に、焦がれ続ける人生を歩む兄・巌勝。

どれ程の鍛錬を重ねても、縁壱と同じ痣を発現してさえも、弟の扱う日の呼吸は使うことは出来ません。

そんな折「痣者が次々と死に始める」という事態が起こりました。

痣とは、つまり寿命の前借り。

巌勝には既に未来がなく、弟に近付く鍛錬を重ねる時間など、残されていませんでした。

そんな巌勝の前に現れたのが、鬼舞辻無惨です。

無惨の提案によって鬼に堕ちた巌勝は、上弦の壱・黒死牟として生きることに。

しかし、悠久の時を得てなお、巌勝が扱えるのは月の呼吸のみ。

型の数こそ増えていくものの、日の呼吸を扱うことは出来ません。

数十年の時を経て、再び2人は邂逅します。

例外なく死んでいくはずだった痣者たち。

しかし縁壱は、老人となってなお生き続け、理の外側に位置する存在であることを示しました。

かつての兄の醜悪な姿を見て、涙を流す縁壱。

鬼狩りと鬼、対立する立場である2人は、問答無用で剣を交えます。

鍛錬を積み重ね、全盛期を維持する巌勝こと黒死牟でしたが、その剣は縁壱には届きません。

追い詰められてしまった巌勝。

しかし縁壱が突如として寿命を迎えたことで、突然勝負が決します。

勝ち逃げという形でこの世を去った縁壱。

巌勝が弟の亡骸を両断すると、懐からは大切にしまわれていたであろう、小さな子笛が飛び出しました。

それはかつて巌勝が贈った笛。

嫉妬と憎悪に狂った巌勝でしたが、弟・縁壱は、兄との絆を片時も手放していなかったのです。

最強の弟を持った兄と、自身のことなど気にも留めず、兄を想い続けた弟。

鬼滅の刃という作品の深みを象徴するかのような、歪な兄弟関係に感じます。

鳴柱門下 獪岳・善逸

続いては元鳴柱・桑島慈悟郎に師事していた獪岳と善逸のご紹介です。

2人は血の繋がった兄弟ですらなく、義兄弟でもありません。

しかし彼らは兄弟弟子として、本当の家族かのような濃密な時を過ごしました。

それでは、そんな2人の関係性について見ていきましょう。

兄弟子の獪岳は、孤独な過去を持つ人物です。

家や頼れる家族を持たず、時には泥水を吸って過ごしていた獪岳。

他者を信頼することを知らず、善逸曰く「いつも不満の音がしている」とのこと。

しかし、ひたむきな努力を続けていたことから、善逸からは密かな尊敬を寄せられていました。

雷の呼吸の基本たる「壱ノ型 霹靂一閃」は使えないものの、それ以外の型は全て使いこなす実力者です。

一方の善逸は、獪岳とは対照的に、壱ノ型のみ扱うことが出来る剣士です。

軽薄かつ泥臭い努力を好かない善逸は、兄弟子の獪岳から常に罵られていました。

落ちこぼれながらも、他者との距離を詰めることがうまい善逸は、炭治郎や伊之助などの信頼できる仲間を次々と形成します。

孤独な獪岳と、仲間に恵まれた善逸。

対照的な2人は獪岳が鬼となったことで、立場も対照となってしまいます。

運命の勝負の行方は、仲間との日々によって新たな型を生み出した善逸の勝利。

「漆ノ型 火雷神」を繰り出す前の「ごめん 兄貴」というモノローグには、何とも言い難い味があります。

満たされることのなかった兄と、周りの人物との日常を大切に、多くを求めず生きた弟。

ある意味では、継国兄弟に似た側面も持つ2人です。

不死川兄弟 実弥・玄弥

最後にご紹介するのは不死川兄弟です。

かつて弟の玄弥を守る為、鬼となった母親をその手に掛けた兄・実弥。

動転していた玄弥は、母の死を受け容れることが出来ず、「人殺し」と兄を罵ります。

恐らくこの出来事によって、実弥の心は閉ざされてしまいました。

やがて、風柱となった不死川実弥。

玄弥は兄への「人殺し」という言葉を直接詫びるため、柱になることを目指しますが、彼には呼吸を使う才能がありませんでした。

実弥が柱の中でも上位の強さを持つ存在として、鬼殺隊を牽引する一方、玄弥は「鬼食い」という異端の方法で鬼狩りを続けます。

玄弥に対して冷たい態度をとり続ける実弥。

中々明かされなかった彼の胸中は、無限城編にて明かされることとなりました。

実弥は玄弥に対し、鬼とは隔絶された、平和な世の中で生きていて欲しかった様子。

人並の幸せを手に入れた玄弥を、鬼の脅威から守る。

それこそが実弥の覚悟だったのです。

しかし、無限城での黒死牟との決戦により玄弥は死亡。

継国兄弟や鳴柱兄弟は、弟が兄を越える描写が特徴的でしたが、不死川兄弟は、他のジャンプ作品の兄弟と同じく「兄は弟を守るもの」を踏襲している印象を受けます。

実弥の不器用な優しさは、時透兄弟の兄・有一郎にも通ずるところがあります。

鬼滅兄弟の特徴

以上、漫画 鬼滅の刃に登場する代表的な兄弟を3組ご紹介しました。

3組中3組が悲劇を結末とする辺り、さすが鬼滅の刃といったところ。

特徴的な兄弟としては、やはり継国兄弟が挙げられます。

あまりに突出した才能を持つ縁壱は、非の打ちどころのない性格を持っていたものの、結果的には周りを振り回すこととなりました。

縁壱の強さに焦がれ、鬼にまで身を堕としてしまった兄上こと巌勝。

煉獄杏寿郎の父・慎寿郎は、文献で縁壱の強さを見ただけでやる気を失い、柱の座を引いてしまいました。

「兄より優れた弟」というのは、テーマとしてはありきたりであり、現実でもままあることです。

しかし、同じ親から生まれた双子であるにもかかわらず、ここまで明らかな差が存在するというのは酷な話です。

他作品を見てみると、千手柱間やうちはイタチ、脹相にエース、サボと、兄として非の打ちどころのない人物は多く登場します。

一方の兄上は、自身より優れた弟に激しい憎悪と嫉妬を抱きました。

兄としての振る舞いは、他作品と比べてしまうと失格です。

しかし、その憎悪と嫉妬を原動力とし、鍛錬することを選んだ点は、兄上の強さと言える部分です。

鬼になることも兄上にとっては、あくまで痣による寿命を超越するための手段に過ぎず、その目的は鍛錬を続けて弟を超える事。

そんな兄上・巌勝を責める気になれないのは私だけではないはずです。

まとめ的なもの

以上、ジャンプ作品に登場する兄弟や、鬼滅の刃に登場する兄弟についてご紹介しました。

普遍的な題材である兄弟愛は、物語の深みを増す役割として、多くの作品に起用されています。

中でも鬼滅の刃では、うまくいかなかった兄弟が多いように思われます。

とはいえ、そこに愛がないわけではなく、立場の違いや考えの違いから、すれ違いがうまれてしまったのでしょう。

一方で、今回ご紹介したような『NARUTO』『呪術廻戦』『ONE PIECE』の4組の兄弟は、うまくいった兄弟の例だと言えるのではないでしょうか。

兄が弟を想い、弟はその想いを知り、応える。

少年漫画の兄弟像は、やはり愛に溢れたものであって欲しいものです。

「互いに憎悪し合い、戦うことを宿命とする兄弟」というのも燃えるシチュエーションですが、兄弟のピンチに兄弟が駆けつける、という展開はさらに燃えます。

兄上こと巌勝と縁壱。

2人が共に鬼狩りとして、活躍していた番外編の供給が望まれます。

今回の記事は以上となります。

あなたの推し兄弟も、是非コメント欄で教えてくださいね。

それではまた♪

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