伊黒小芭内 総まとめ
鬼滅の刃・柱稽古編。いよいよ放送が開始されました。今回は、柱稽古編の1話に登場した蛇柱・伊黒小芭内について深掘りしていきます。
実は小芭内、この先最終決戦までまともな活躍はありません。無限城では雑魚の鬼・鳴女と少し戦う程度。そんな小芭内ですが、柱稽古編1話で戦いを見せてくれました。これは活躍の少ない小芭内を気遣ってのものでしょう。
小芭内の見せ場は、最終決戦にギュッと凝縮されています。そんな小芭内を今回は徹底解説していきます。柱稽古編を楽しむため、この先の無限城編・最終決戦と一緒に楽しむためにも、今のうちにチャンネル登録、いいねと共有、コメント欄にアウトプットまでセットでお願いします。
では参ろう。
プロフィール
蛇柱・伊黒小芭内。誕生日は9月15日の21歳。身長162センチ、体重53キロ。出身地は東京府八丈島、八丈富士。
趣味は川柳と俳句、そして飴細工を作っているところをずっと眺めることです。好きなものはとろろ昆布。声優は鈴村健一さんです。
初登場
初登場は木の上。炭治郎と禰豆子の処遇について開かれた柱合裁判で初めて登場しました。柱の大半が二人の処分を訴える中、蛇柱も同意。冨岡義勇に対しても処罰を求めた。
不意打ちとはいえ風柱の不死川実弥に、頭突きを喰らわせた炭治郎に驚きの目を向けていた。
人物像
お館様こと産屋敷耀哉と、同じ柱以外は人間を一切信用していない性格。同じ柱に対しても、何かと嫌味や皮肉をぶつける。恋柱の甘露寺蜜璃いわく、ネチネチしているらしい。実際に小芭内が言葉を発するシーンでは、ネチネチという擬音が流れている。
そんな小芭内、協調性に欠ける孤立主義かと思いきや、蜜璃とはプライベートで文通をするほどの付き合いもある。蜜璃に対しては柱に対する感想を聞かれた際『大好き』と言ってしまうほど好いている。
蜜璃には作中でも何かと好意を示しており、縞々のニーハイソックスを贈ったり、柱稽古編では炭治郎に対し「馴れ馴れしく甘露寺と喋るな」とけん制。無限城では率先して蜜璃を雑魚鬼から守っていた。
水柱の冨岡義勇に対しては、実弥と同様毛嫌いをしている。その理由は義勇の勤務態度が悪いことにある。小芭内は、鬼殺隊の柱が集団の和を乱すことを危惧しており、言い換えると小芭内は集団の和を重んじる性格であることが言える。
容姿
セミロングのおかっぱ頭に、左右の瞳の色が違うオッドアイを生まれつき持つ。左目が青緑、右目が黄色。実は右目が生まれつき弱視で、ほとんど見えていない。そのため、本来の目の色は左目の青緑色と考えられている。
その弱視を補っていたのが、相棒の鏑丸という白蛇。白い身体に赤目ということから、アルビノ種と思われる。
羽織は白と黒のボーダー柄。デジタル版ジャンプで公開されたフルカラー版の初期では、薄紫と黒になっていた。
能力
柱の中で8位の腕力と非力さが目立つ小芭内。しかし、自身より力の強い炭治郎を抑え込むなど、非力さを補う高度な技術を持っている。また、冷静な状況判断や分析力にも長けており、指揮官としても機能する。
剣技についても、力がなくても鬼の頸が切れるように工夫されている。持ち前の関節の柔らかさを活かした、蛇のように変則且つ正確な斬撃を繰り出す。蛇の呼吸は水の呼吸から派生した呼吸である。
日輪刀
小芭内の日輪刀は波打った刀身が印象的。この刀は刀鍛冶の里の長、鉄地河原鉄珍の息子・願鉄が打ったもの。
小芭内の刀のモデルは、蛇行剣と呼ばれるもので、現実にも古墳で発掘されているものがある。ただ、実際には小芭内の刀よりも遥かに大きく、武器というよりは美術品としての側面が強かったそう。
過去
小芭内は、女ばかり生まれる一族の中で、370年ぶりに男として生まれる。生まれてからずっと座敷牢で過ごしていた小芭内。母や姉妹・叔母たちは、座敷牢にいる小芭内に毎日過剰なほどの料理を運んでいた。
小芭内が、内心気色が悪いと思うほど親切な家族。しかし、座敷牢に閉じ込めるという理解不能な環境。
小芭内は小食のため、過剰な量の料理は食べられず、残った大量の料理が腐り強烈な臭いを発していた。小芭内が成長しても小食なのは、このことがトラウマに残っているからという説がある。
夜になると、屋敷では巨大な蛇が這いまわるような音が響き渡り、座敷牢に向けて粘りつくような視線を小芭内は感じた。
そして、12歳の頃に座敷牢から突如出されることになる。目の前に現れたのは下半身が蛇の鬼女。
小芭内の一族は、蛇鬼が殺した人の金品で生計を立てていた汚い一族だった。その代償として、赤ん坊が好物の蛇鬼に、自分達が生んだ赤ん坊を捧げていたのだ。
小芭内は370年ぶりに生まれた男ということと、オッドアイということを蛇鬼に気に入られ、成長するまで生かされることとなった(喰う量が増えるため)。
その際、蛇鬼は自分の口の形と揃えるため、小芭内の口の端を裂いた上、傷口から滴る血を飲んだ。この傷は小芭内の口にずっと残ることとなり、口元を隠しているのはこの時の傷を隠すためである。
そして、再び座敷牢に戻される小芭内。真実を知り、逃げることを考えた小芭内は、盗んだ箸で木の格子を削り続けた。相棒の鏑丸は、この時期に座敷牢に迷い込んだ蛇である。
そして、座敷牢を脱出することに成功した小芭内。しかし、すぐに蛇鬼に気づかれ追いつかれてしまう。間一髪といったところで、当時の炎柱・煉獄槇寿郎に助けられた。
槇寿郎によって、生き残った従姉妹と再会した小芭内だったが、従姉妹は一方的に小芭内を責めた。
「あんたのせいよ!あんたが逃げたせいで皆殺されたのよ!五十人死んだ!あんたが殺した!生贄のくせに!大人しく喰われてりゃ良かったのに!」
謂われない罵りを受けた小芭内。幼かった小芭内は、酷く心を抉られ、自分は汚い屑だと自分自身を罵倒するようになってしまう。
もはや普通の人生を選ぶことができなかった小芭内。鬼殺隊に入り、鬼にやり場のない感情を全てぶつけてきた。
そして鬼を倒し続け、柱にまで登りつめた小芭内。鬼から守った人に感謝された時は、自分がいいものになれた気がした。しかし、いつまで経っても死んだ五十人の恨めしい眼と、腐った手が小芭内の身体を掴んで離さなかった。
後日談として、小芭内は気がかりだった従姉妹について調べたことがある。その時知ったのは、残された財産で贅沢をしていた従姉妹のこと。何事もなかったかのように結婚し、子供にも恵まれ幸せに暮らしているそう。
それを知った小芭内は、羨ましくも恐ろしくもあったという。幸せになってはいけないと思わなかったものの、ひどい驚きとショックを受けた。
伊黒小芭内の活躍
伊黒小芭内は、柱合裁判・遊郭編の最後・柱稽古と登場したものの、鬼と戦う目立ったシーンはここまで描かれていない。アニメ柱稽古編1話では、雑魚鬼と戦う姿、蛇の呼吸を使う姿が描かれた。
無限城編では、一応上弦の鬼・鳴女と戦うも、小芭内の活躍というものは殆どなく、そのまま最終決戦へと流れ込む。実は柱の中で小芭内が、一番遅咲きなのである。
覚醒した無惨とのバトル。柱総出で対峙した際、愛する甘露寺蜜璃が重症を負ってしまう。小芭内は蜜璃を一般隊士に託し、戦場に戻った。
ここからの小芭内はすごかった。無惨の攻撃を避けながら、再生を遅らせる斬撃を放つ。また、赫刀発現の原理を握力だと把握した小芭内は、痣を発現させ刀を赤く染めた。
ここでは語られていないものの、小芭内が顔を隠すことも忘れ、ここまで死力を尽くせたのは、蜜璃が深手を負ったからという理由もあるだろう。表情には見せていないものの、蜜璃が攻撃されたことによる怒りは、相当なものだったと言える。
しかし、非力な小芭内が赫刀を発現するほどの、爆発的な握力を発揮したため、すぐに酸欠で失神をしかけてしまう。そこを無惨に狙われるも、間一髪のところで善逸達に救われた。
そこから小芭内は、一度発現した赫刀を使いこなし、無惨の再生を遅らせる斬撃を放っていく。そして、悲鳴嶼行冥の助言により一瞬だけ透き通る世界を視た。
しかし次の瞬間、無惨の広範囲によるパギャ(技名不明)により、小芭内含むほとんどの隊士が一時戦線を離脱してしまうことに。
炭治郎が無惨との一騎打ちをする中、一番最初に復活した小芭内は、炭治郎のピンチを救った。その際、小芭内は顔全体に傷を負っており、両目は潰れている状態。
この傷が、炭治郎を庇った時にできたのか、パギャの影響かは不明。小芭内はパギャの時の傷だと言っているものの、炭治郎に余計なことを考えさせない気遣いだったのかもしれない。
両目を潰された小芭内。しかし、今までも弱視で戦えていたのは、相棒の鏑丸の補助によるところが大きかったため、両目を失っても鏑丸さえいれば戦える状態にあった。
弱っているとはいえ無惨の攻撃を、鏑丸の読みで捌く小芭内。さらにパギャを受けるも、戦い続ける小芭内。最終決戦で一番タフなのは、小芭内かもしれない。
愈史郎の札も手に入れ、視覚が戻った小芭内は戦い続ける。そしてとうとう無惨が息切れを起こすほどに追い込んだ。
しかし、ここで無惨が大技の衝撃波を発動。小芭内は一時戦線離脱。再び復活した際は、またもや炭治郎の窮地を救った。そして夜明け直前。最後まで赫刀を用いて戦った小芭内。無惨は朝日により一時は消滅していく。
小芭内の最後
原作ちょうど200話。小芭内の最後が描かれる。深手を負いながらも、何とか生き残っていた蜜璃の下へ向かう小芭内。死を確信していた小芭内は、最後は蜜璃のそばにいたいと思ったのでしょう。
もうすぐ死ぬと言う蜜璃に、俺も死ぬ、君は独りじゃないと言う小芭内。そして、初めて会った日のことを口にした。
お館様の屋敷で迷っていた蜜璃を助けた小芭内。蜜璃は自分が救われたと思っていたが、実は救われていたのは小芭内の方だった。普通の女の子と接しているようで、小芭内は自分も普通の青年になれたようで幸せだった。
途中で戦線離脱した蜜璃は、自分が役に立てなかったことを悔いていた。そんな蜜璃を慰めるように、自分やいろんな人が蜜璃に救われてきたと話す。
小芭内は最後の最後、自分の思いを告げることもなく、愛する蜜璃の気持ちを最優先に考え、相手を想う言動をとった。
しかし、ここで蜜璃の思わぬ告白がある。伊黒さんのことが好き。生まれ変わったらお嫁さんにしてほしい。小芭内は涙を流しそれに応える。
「勿論だ。君が俺でいいと言ってくれるなら。絶対に君を幸せにする。今度こそ死なせない。必ず守る…」
そう言って、二人は息絶えた。
まとめ
いかがでしたでしょうか。伊黒小芭内の本格的な活躍は、なんと22巻から始まりました。最終巻は23巻。一番遅咲きだった小芭内は、最終決戦で一番戦ったのではないでしょうか。
また、誰が一番長く戦ったのかも分析してみたい。そして、最後のシーン。このシーンは改めて見ても、この記事を書きながら涙を流してしまいました。
最後まで蜜璃を気遣う小芭内と、素直な気持ちで最後に小芭内を救った蜜璃。来世で結ばれて本当に良かった。
というわけで、蛇柱・伊黒小芭内についてでした。実は初めてまとめた伊黒小芭内。今はまだ、ファンも少ないでしょう。しかし、最終決戦が終わったころには、伊黒ファンが続出していることでしょう。
アニメで早く最終決戦を観たいけど、これから柱稽古編です。まずは柱稽古編を楽しみましょう。今回の記事は以上です。それではまた。