テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編11話・最終話が、いよいよ6月18日に放送です。本日は6月14日。今日も含めて5日後には、刀鍛冶の里編の最終話が放送されます。この 次回を楽しみに待つ喜び。5日後で一旦は終了です。だがしかし、次は柱稽古編が待っています。最終話の最後に特報が来るはず。そちらも期待して待ちましょう。
最終回のタイトルは「繋いだ絆 彼は誰時 朝ぼらけ」。原作126話のタイトルである「彼は誰時 朝ぼらけ」。こちらの前に、繋いだ絆という言葉をプラスすることで「絆により勝ち取った奇跡の勝利」を意識させてくれるタイトルに仕上がっています。
今回は、アニメ刀鍛冶の里編11話・最終回の内容を先取り考察。原作125話を徹底深掘りしていきます。まずはタイトルの意味についてから。チャンネル登録をよろしくお願いします。いいねと共有ボタンもプッシュ。では参ろう。
最終話のタイトルの意味
「彼は誰時」というのは、朝方で薄暗い中、人の見わけがつきにくい状況のことを指す言葉。黄昏時と同じ意味を持ち、彼は誰時は朝方、黄昏時は夕方に使う言葉。
彼は誰時は「彼は誰ぞ」が語源で、黄昏時は「誰ぞ彼」が語源。元々同じ意味で使われていた二つの言葉ですが、今では時間帯を分けて使われるようになりました。
「朝ぼらけ」というのは、夜明け方のこと。「あけぼのより少し明るい状態」のことを指すという説がある。あけぼのは春との結びつきが強いのに対し、朝ぼらけは秋冬に結びつきが強い。対義語に、夕まぐれという言葉もある。
まとめると「彼は誰時 朝ぼらけ」というのは「朝方で薄暗く見えにくいが、あれは誰だ」という意味になる。彼は誰時だけでも朝方という意味がありますが、ここに朝ぼらけを追加することで、より分かりやすくなり、よりタイトルっぽさが増している。
これは「太陽を克服した禰豆子を見た時の 炭治郎の気持ち」のことを指しているのでしょう。禰豆子は死んだと思い込んでいた炭治郎が「え、誰だあれは、禰豆子は死んだはず。陽の光で見えにくい。いや違う、禰豆子が生きてる!」みたいな感じ。
「お前は鬼なのか、人間なのか」という意味で、彼は誰時を使ったのかもしれない。ここは作者の、吾峠呼世晴先生のセンスが光るところです。
アニメ刀鍛冶の里編 最終話
至高の領域
刀鍛冶の里編11話・最終話は、原作125話から始まります。ちょうどコミックス15巻の始まりからです。冒頭では炭治郎の気持ちが、ナレーションとして描かれています。
「夜明けが近づいてきてる。甘露寺さんは大技連発で、体力も長くもたないだろう。そして夜が明けたら鬼は逃げる。急がなければ」。
クライマックスを予期させる、炭治郎のナレーション。アニメではこのナレーションと共に、甘露寺蜜璃と憎珀天の戦いの様子が描かれ、オープニング曲に入っていく流れになるでしょう。
オープニング明けは、憎珀天の肉を喰って 飛躍的に筋力がアップした不死川玄弥が、半天狗本体に向かって木をぶん投げるシーンから始まる。原作では一度に三本の木を投げており、そのあと禰豆子が追撃。
攻撃をすべて躱し、逃げ回る半天狗。半天狗は前よりも足が速くなっているようで、なかなか追いつけない。呼吸を使える炭治郎なら追いつけそうなものの、憎珀天の攻撃で左足を負傷しているため、まともに走ることができない状態。
ここで思い出す、全集中の極意について善逸と話した記憶。「自分の体の寸法、筋肉一つ一つの形は、案外きちんと把握ができていないもの。それら全てを認識してこそ、本物の全集中の呼吸」。
善逸はこの極意を、育手である桑島慈悟郎から教わっていました。これは非常に重要な教えです。実はこれ、雷の呼吸の極意のように見えて、後々 猗窩座の言っていた至高の領域に繋がる、全集中の呼吸全体の極意。
至高の領域とは、透き通る世界が視える領域のこと。透き通る世界が視えるための要素に「自分の体の形を 血管一つ一つまで認識する」というものがあります。
認識した後は、無駄な動きや感覚を削ぎ落していく。そうすることで、やがては自身の筋肉や血管までも 自在に操れるようになり、最小限の動作で 最大限の力を引き出せるようになる。
その領域まで達すると、頭の中の不要な思考も削がれていき、段々と世界が透明に 透き通って視えるようになる。これこそ透き通る世界、至高の領域。炭治郎はここで、後の猗窩座戦で達することになる、至高の領域の入り口に立ったのです。
恨の鬼
炭治郎は善逸から教わった 全集中の極意を用い、右足だけに力を込めて 空気を切り裂く雷鳴のように突進した。そして半天狗の頸に刀を当てる。実は アニメ10話で復活していた爆血刀。刀は赤くなっており、この状態であれば半天狗の頸を斬れる。
しかし、頸を斬られかけた半天狗は恨の鬼に変貌。恨の鬼は、見た目は怯の鬼とあまり変わりませんが、攻撃的で力が強い。炭治郎は顎を掴まれ、刀を振れなくなってしまいます。そのまま握り潰される勢いもある。
ここで玄弥が助けに入ります。恨の鬼との力比べ。しかしパワーアップした玄弥でも、恨の鬼の手はなかなか解けない。恨の鬼は憎珀天が使っていた、狂圧鳴波を繰り出そうとしてくる。これを喰らえば 炭治郎は即死を免れない。
血を浴びる恨の鬼。禰豆子の爆血です。間一髪、炭治郎は恨の鬼の手から逃れる。そして腕を引きちぎる玄弥。どんどん半天狗を追い詰めていく。
鬼喰いと爆血
玄弥は鬼化をしているため、禰豆子の爆血の影響を受けてしまいます。ここが新発見。実はここで 玄弥の鬼化が解けています。禰豆子の爆血は、玄弥の鬼化を解く効果もあった。鬼喰いの影響を取り除けるということ。
これは、ここではマイナスにも働きますが、実はプラスの要素もある。玄弥はここで弱体化。それがマイナス要素。炭治郎を助けに行けなくなりました。
プラス要素は、鬼化の進行を止めることができたということ。玄弥は今回の戦いで、上弦の分裂体である哀絶の顎を喰いました。続いて憎珀天の肉も喰っています。分裂体とはいえ、上弦の肉を喰った玄弥。おそらく上弦を喰ったのは初めてでしょう。
鬼化のデメリットは明確ではありませんが、強すぎる鬼を喰ったことで、どのような結果になっていたのかは怖いところです。それを禰豆子の爆血でリセットすることができた。また、最後に玄弥が笑えたのは「鬼化の影響がない 人間の感性を持った状態だったから」とも言える。
禰豆子を想う玄弥
爆血で燃えながら、炭治郎・禰豆子と共に崖から落ちていく半天狗。玄弥は爆血を喰らったことで 鬼化の影響が解けています。この次のシーンで少し疑問点があります。
玄弥が炭治郎と叫んだ次のシーン。禰豆子と誰かが叫んでいます。一見 玄弥が叫んでいるように見えます。ただ、崖下の炭治郎から声が出ているようにも見えます。炭治郎の声なら特に違和感はないのですが、玄弥が禰豆子と叫んでいるとなると、これは少しエモい。
今まで禰豆子の名前を呼んだことがなかった玄弥が、鬼化の影響が解けたことで 名前を呼んだ。刀鍛冶の里での共闘で、玄弥が禰豆子を認めたというようにも見える。また、妹分の禰豆子を実の妹と重ねて、心配しているのかもしれない。そしてその感情は、鬼化が解けたことで浮き出てきた。
ここはアニメでの注目ポイント。炭治郎、玄弥、どちらが叫んでいるのか。誰が叫んでいるかでガラッと印象が変わるシーン。個人的には玄弥が叫んでいてほしい。
三百年以上前の刀と円舞一閃
崖の下にいたのは半天狗・恨の鬼と禰豆子。炭治郎はそこにはいません。禰豆子は落下の衝撃で意識を失っている。逃げる半天狗。人間側もボロボロだが、半天狗も体力の限界がきている。
憎珀天が、甘露寺蜜璃相手に力を使い過ぎていることで、恨の鬼が再生する力が著しく低下している。半天狗の分裂体は、本体からの体力供給で動いています。そして、鬼にも体力の限界がある。体力が無くなる前に、人間の血肉を補給しなければならない。
人間を探す半天狗。そこで「待て」と声をかけるのは炭治郎。炭治郎は、落下の途中で木に引っかかっていました。あの高さから真面に地面に落ちていたら、最悪死んでいた可能性もある。木に引っかかることで何とか生き残っていた。しかし、頭からは激しく流血。
その状態でも、半天狗の頸を斬るという執念は揺るがない。「地獄の果てまで逃げても 追いかけて頸を斬る」。炭治郎の執念に半天狗の背筋が凍る。
近くには刀鍛冶がいました。刀鍛冶に向かって走る半天狗。急がなければ人が襲われてしまう。炭治郎は、先ほどの踏み込みをもう一度試みようとします。まずは刀を取り返す必要がある。炭治郎の刀は、半天狗の頸に刺さったままの状態です。
そこに突如飛んでくる一本の刀。例の三百年以上前の 漆黒の刀です。投げたのは時透無一郎でした。毒から復活し、鋼鐵塚から奪った刀を炭治郎に託します。これもタイトルにある「繋いだ絆」の一つ。アニメのオープニングにも、無一郎が刀を投げるシーンがありました。これの本番が最終話で観られます。
研磨を邪魔されて 激怒する鋼鐵塚。柱である無一郎を殴りつける という無礼を働く。そして、刀を手に取る炭治郎。全集中の極意による踏み込み。漆黒の刀を思い切り振る。技の名前は円舞一閃。見事に恨の鬼の頸を斬りました。ここで原作125話は終了です。
まとめ的なもの
円舞一閃は、炭治郎だけのオリジナル技。ヒノカミ神楽の円舞に、霹靂一閃の踏み込みを足した技。これは雷の呼吸の踏み込みというだけではなく、全ての技に繋がる全集中の極意。至高の領域・透き通る世界に繋がる大きな一手。
注目のポイントは、爆血で鬼化が解ける玄弥と、禰豆子の名前を叫んだのが 玄弥なのかということ。そして、時透無一郎が刀を投げるシーンにも注目。オープニングではめちゃくちゃカッコいいスローイング。本番はどうなるのでしょうか。
明日は、126話について深掘りしていきます。126話のタイトルは「彼は誰時 朝ぼらけ」。アニメ最終話の、タイトルの意味がわかる重要な回。お奉行様などの注目ポイントもある。
まだまだ終わらない鬼滅の刃。今のうちにチャンネル登録をして、ぜひ一緒に鬼滅の刃を楽しみましょう。いいねと共有ボタンもプッシュ。今回の記事は以上です。それではまた。