鬼滅の刃 遊郭編 10話 絶対諦めない
はい、今日は寝ません。テレビアニメ鬼滅の刃・遊郭編十話。なんて事をしてくれたんだufotable。言いたい事が多すぎて…。どうせだから聞いていってください…。
あのさ。神回とかヤバいとかいう言葉で片付けられないです。でもアニメを観ている時は「ヤバい!」とか「なになに!?」とか、そんな言葉しか出てこないんですよ。
あのね、分かってますか?原作知ってるんですよ?なんで原作知ってるのにワクワクするんですか(笑)おかしいじゃないですか…。ufotableありがとう。感謝する。いやワニ先生、集英社様、声優様、アニメーターの方々、関わった人たち全員にありがとう。
中には夜中に6回も観た兵もいるようです。その「今夜は寝ないぞ!」という強い意志。惚れ惚れしてしまいます。悲しいようだけど、この月曜日の辛さも来週で終わってしまいます。覚悟の時がきました。
というわけで、今回もアニメオリジナルが豊富でした。そのあたりもじっくり解説していきます。コメント必須の、いいねとか何とかよろしくお願いします。では参ろう。
鬼滅の刃 遊郭編 10話 前半
最初から絶望です。倒れる宇髄天元。炭治郎を庇い、瓦礫に飲み込まれていく善逸。妓夫太郎の鎌の攻撃により、致命傷を負ってしまった伊之助。炭治郎は全て自分の責任だと感じ「みんなごめん」と謝ります。
ちょっとここで小話。炭治郎のこの「全て自責で物事を考える」というのは、実はいい事でもあります。チーム戦だし誰か一人のせいではないので、謝る必要はありません。でも、自分の責任があるところを認めるのはいいこと。
素直な炭治郎だからこそ、こうやって考えられる。ひねくれた人間なら人のせいにしてしまうでしょう。失敗は先につなげればいい。僕はそう思うのです。
そいでオープニングからの禰豆子の回想。この回想は過去の記憶。謝らないでと禰豆子。この禰豆子の一連の言葉からは、たくさんのメッセージを読み取ることができます。情報量が多いのよ。
特に「そんなに誰かのせいにしたいの?」という言葉。ここで少し違和感を感じた人も多いでしょう。炭治郎は誰かのせいにしているわけではなく、自分のせいにしてしまっています。
では禰豆子の言う「誰か」というのはどういう意味なのか。これは「誰のせいでもない」という言葉の裏返しです。誰のせいでもないのに、誰かのせいにしなければ気が済まないのか。そういう意味です。
禰豆子って強い女の子というか…、彼女は悟りを開いてしまっています。貧しくても、綺麗な着物が着れなくても不幸じゃない。人が死ぬのは悪いことではない。人間なんだから、思い通りにいかない事があるのは当たり前。
幸せかどうかは自分で決める。大切なのは今。そう言う禰豆子の髪の毛が解け、ここで禰豆子は人間から鬼に変化しています。なるほど…。
禰豆子が言う今とは、鬼になってしまった今。鬼になろうが何だろうが、幸せかどうかは自分で決める。禰豆子はいつも幸せで、前を向いて戦っていきたい。
「わかってよ」と禰豆子が言ったのは、言葉がしゃべれなくても、兄なら自分の気持ちを察してくれということ。こんなのアニメで観ただけでは全く読み取れませんな(笑)
そして回想から目覚める炭治郎。ここはアニメオリジナル。漫画だと目覚めた瞬間に鬼ぃちゃんがいるのですが、アニメでは燃える遊郭の光景が広がります。燃える遊郭といえば、明暦の大火。江戸時代に遊郭が燃えた事件を思い出す。
というか、堕姫は火が苦手だけどこれは大丈夫なのか?実際に燃えない限りは大丈夫ってことかも。んでこの妓夫太郎の登場よ。ホラーなんです。初見ならビビるでしょ。初見の気持ちになってみたい。
妓夫太郎はすぐに炭治郎を殺しません。悪い癖が出ています。わざわざ状況を説明し、炭治郎をさらに絶望に追い込もうとする妓夫太郎。胸を貫かれ、出血多量の伊之助。瓦礫の下でモゾモゾする善逸。これは泣く…。そして倒れている宇髄天元。
妓夫太郎は禰豆子を鬼だと気づき、炭治郎は、妓夫太郎がなぜ自分を殺さないのか疑問に思う。ここのシーンで炭治郎が、刀と手を布で縛っているのが映ります。実は漫画では包帯が取れちゃっているのですが、あれは可愛いミスだったっぽい。
炭治郎は疲労と落下のダメージで、刀を握るだけの握力が戻っていません。今刀を振っても頸は斬れない。炭治郎の時間稼ぎが始まります。禰豆子を妹だと言い、抵抗する様子を見せない炭治郎。
禰豆子が妹だということで、妓夫太郎はさらに炭治郎を罵ります。妓夫太郎は、堕姫を守れる強い自分を誇りに思い、妹を守れない炭治郎をみっともないと言います。どんどん妓夫太郎の中での、炭治郎みっともないレベルが上がっていきます。
炭治郎の指を折る妓夫太郎。「ひひっ、ボキッ」じゃないんよ。これは痛い。みなさんもやってみてください。痛いです。声をあげない炭治郎…。さすが長男…。
頭をベシベシと叩いたり、髪をつかんで頭を振ったり…。アニメだとリアリティが増して辛くなります。
虫けら、ボンクラ、のろまの腑抜け、役立たず。この妓夫太郎の言葉は、過去に自分が散々言われてきた言葉。ここぞとばかりにやり返しています。こうやって今までも、散々いたぶった後に人を殺めてきたのでしょう。
頸を斬ってみろと妓夫太郎。鎌も置いちゃって油断のしすぎです。そして、ここからが原作とは違うアニメオリジナル。原作では炭治郎がこの場所でうつむき、次の流れに入っていきます。しかしアニメでは、炭治郎が木箱を持って一旦逃げる流れになります。
これは、原作の矛盾点を解消するためのシーンです。炭治郎はただ逃げただけじゃありません。クナイを拾いに行っています。雛鶴が放出したクナイがある場所。あの場所に炭治郎は向かったのです。
何が矛盾点かと言うと、そもそも原作通り炭治郎が前もってクナイを持っていたら、妓夫太郎は毒の匂いに先に気付いていたでしょう。遊女の香り袋を破る前に気付くはず。
なので、アニメではクナイを拾いに行き、妓夫太郎が近づく前に遊女の香り袋を破いた。とまぁ多分そんな感じです。辿り着けたのもすごいけど、遊女の香り袋がたまたま落ちていて良かった。
追いつく妓夫太郎。蹴りを喰らい、原作通りうつむく炭治郎。妓夫太郎は炭治郎の痣に対しても「愛着が湧く」と言いました。炭治郎みっともないレベルMAXです。
そして、ついには炭治郎に鬼になれとまで言う妓夫太郎。このシーンの妓夫太郎の体が不気味。股関節どないなっとんねん。背中も穴みたいなのあるし…。よく見るとちょっとキモイ…。
天を仰ぐ炭治郎。人は嘆く時に天を仰ぐ。そう言う妓夫太郎。それは違う。炭治郎は準備をしていました。頭突きの準備を…。いや違う。頸を斬るだけの握力が戻るのを。
そして、竈門葵枝譲りの頭突き。ここで炭治郎は、頭突きと同時にクナイを投げています。アニメでは全く見えない早業。妓夫太郎の足に刺さるクナイ。妓夫太郎は毒により立てなくなります。
そこにヒノカミ神楽。ここはヒノカミ神楽だった。原作だと分からなかった部分です。まさに渾身の一撃。頸は斬れるのか。というところで前半は終了。後半がヤバい…。
鬼滅の刃 遊郭編 10話 後半
後半の記憶が無い人もいるのでは?すごすぎて思考回路が追い付かない。もうこれは、さすがに無限列車編を超えた。鬼滅の刃・アニメ1期の神回である19話。それを超えてきた無限列車編。さらにそれを超えた遊郭編。映画を超えるクオリティとは…。
「映画版・遊郭編」というのもいいかもしれない。後半はなかなかカットが難しそうなので、結構な長尺になりそうだけど。そのあたりも含めて、11話のラストは何かしらの発表に期待。
というわけで後半は、これまたアニメオリジナルの禰豆子が「お兄ちゃん」と叫ぶシーンからの、それに重なるように堕姫の「鬼ぃちゃん」という叫び声。それを聞いた炭治郎はハッとします。
どこで炭治郎が、堕姫と妓夫太郎を兄妹と気づいたのか。それらしい場面はありましたが、ハッキリとはわかりません。ここで初めて気づいた可能性もあります。
「その境遇はいつだって、ひとつ違えばいつか自分自身が、そうなっていたかもしれない状況」
このシーンを観て、みなさんは何を思いましたか?この静かなシーン。思うことをコメントしてみてください。ここではアニメオリジナルのセリフも挿入されています。
「俺は運良く人間でいられたけど、二人とも鬼になっていた未来も、あったかもしれない」
ここがアニメオリジナルです。確かに、二人とも鬼になっていた未来もあったかもしれない。でもそうだったとしたら、あの場で冨岡さんが頸を斬ってくれていたはず。
「鬼殺隊の誰かが、俺の頸を斬ってくれるはず」。そのセリフとともに、刀が並ぶシーン。煉獄さんの刀があるかと期待しましたが、ここにはありませんでした。
そして、徐々に復活してくる妓夫太郎。ここからです。ここからいよいよ神作画が大暴れ。BGMもいよいよクライマックス感を増します。斬れ始める妓夫太郎の頸。焦る堕姫の攻撃。そこで善逸の復活です。瓦礫の中から霹靂一閃・神速を使い抜け出してきた善逸。
もちろんまだ寝ています。そしてもう一発神速。これがものすごいエフェクト。まるで新幹線?光ファイバー?どこまで飛んでいくんだって程の光速の技。ここは難しい作画だったと思います。
神速で堕姫を押す善逸ですが、この時間って結構長いんですよね。この間に天元があれだけ大暴れするのですから、善逸は果たしてどこまで飛んでいくのだろう(笑)でも、そこは触れてはいけません。かっこいいからOK。
復活の妓夫太郎。ついには足からクナイを抜き、血鬼術で炭治郎の刀を弾き飛ばします。立ち上がる妓夫太郎。血鬼術と鎌のダブルの攻撃。炭治郎は受け流すことで精一杯です。妓夫太郎も毒を完全に分解し始め、いよいよ炭治郎がやられる。
ここで宇髄天元の登場です。原作通りのカッコよさ。斬られた腕の流血が激しい状態。片方の刀を口で咥え、妓夫太郎の渾身の一撃を防ぎます。爆破でいったん距離を取る天元。
心臓を筋肉で止めていた。妓夫太郎はサラッと言っていますが、意味がわからない。どれだけ凄い男なのだ、宇髄天元という男は。片手で二本の刀を持ち、ヌンチャクのように刀を振り回す。左手は無いけれど、脇に挟んで持つことは可能。
そしてとうとう譜面です。どんな演出がくるのか、ドキドキしながら待っていました。結論としては最高。譜面は音から導き出す、宇髄天元独自の戦闘計算式。敵の行動動作の律動を読み、音に変換する。そうすることで相手の癖や死角がわかります。
ということはつまり、この時点で毒を喰らっていなければ、宇髄天元は妓夫太郎に対して最強だった。左腕もあれば、一人で妓夫太郎の頸を斬ることも可能だったかもしれない。
戦闘計算式は、漫画でも相当複雑な様子が描かれています。アニメでは「壱・三・七」といった音が繋がる数式が描かれ、天元は数字を叫びながら前に進んでいきます。実際に天元が場の音を聞き分け、それを基に戦術を組んでいる様子がわかります。
「毒の回った体では攻撃を捌くのが限界」
漫画では天元についてそう書かれていましたが、アニメでの戦いを見るとそうも思えなくなってくる。めちゃくちゃ派手に動き回る天元。ここは漫画では一瞬で終わるシーンですが、アニメではオリジナルのセリフも挿入され壮大なスケール感に。
妓夫太郎の攻撃を「汚い唄」と表現した天元。ここが譜面の説明の「唄に合いの手を入れるが如く」という部分を分かりやすくしています。テンポよく合いの手を入れていく天元。まるで音ゲーです。
そして激しさを増す戦い。距離感が壮大すぎる。この壮大さが、善逸の神速との距離感を合わせている。もうこれは人間の戦いじゃない。ドラゴンボールですこれは。本気の妓夫太郎に対し、攻撃を全て捌いている天元。片手で爆薬を出しながらのこの剣技。ヤバい。そして作画もヤバすぎる。
それについていく炭治郎もすごい。頸が斬れる隙を狙います。ここから10話のクライマックス。毒で限界のきている天元。とうとう攻撃を喰らってしまいます。腹に鎌が突き刺さり、左目を負傷。しかしここで天元は、妓夫太郎の左腕を斬り落としています。
ここが勝機。天元が、片腕の無い妓夫太郎と競り合っている今がチャンス。飛べ!と叫ぶ天元。炭治郎は勢いよくジャンプし、妓夫太郎の頸を狙います。妓夫太郎は右手の鎌で炭治郎に反撃。顎に鎌が突き刺さります。
しかし怯まない炭治郎。ここでタイトル回収。絶対に諦めない。腕の力だけじゃ駄目だ。全身の力で斬るんだ。頭の天辺からつま先まで使え。体中の痛みは全て忘れろ。喰らいつけ。渾身の一撃じゃ足りない。その百倍の力を捻り出せ!
痣の発現。すごい演出…。肌が妬けるように痣の形が変わり、髪はまるで燃える炎のように揺れています。痣の発現による握力向上。いよいよ斬れ始める妓夫太郎の頸。
自分の頸が斬られても、堕姫の頸を守れば大丈夫。妓夫太郎はここで堕姫の操作に集中しています。そして場面は、善逸と堕姫の戦いへ移ります。
ひたすら続いている善逸の神速。一体どこまで飛んでいくのでしょう。そこに現れたのが伊之助です。心臓の位置をずらすことで、致命傷だけは避けていました。
しかし毒で危ない状況。毒は効かないと言い張る伊之助ですが、吐血の状況から見てもかなりヤバい状況です。炭治郎・伊之助は一瞬でこれですから、天元の毒耐性がいかに強いかがよく分かります。
そして、伊之助の刀が堕姫の頸に。善逸の神速に合わせた、逆方向からの伊之助の攻撃。伊之助の刀側の帯が自然と斬れていきます。助けてと叫ぶ堕姫。焦る妓夫太郎。雄叫びを上げるかまぼこ隊。そしていよいよ決着です。
まとめ的なもの
長い戦いが終わりました。最後はかまぼこ隊三人のそれぞれの呼吸が発動し、堕姫と妓夫太郎の頸を斬ることに成功します。無音の中、宙を舞う堕姫と妓夫太郎の頸。そして、頸は転がり地面で対面します。これだけで泣けてくる…。
勝利を喜ぶ三人の妻。異変に気付く雛鶴。炭治郎は毒が回りもはや限界。意識がもうろうとし、天元が叫ぶ言葉を聞き取ることが出来ません。この静かな場面から天元の「逃げろ」は怖すぎる。アニメ勢はまた絶望ですか。
妓夫太郎の最後の取り立て。やられた分はしっかり取り立てる。全員死んじゃったのでは?もうダメだ…。からの特殊エンディング。ここから先は、11話の解説でじっくりお話ししましょう。
というわけで、アニメ10話は過去最高の神回、神作画となりました。まさか映画を超えてくるとは…。次回も神回は確定しています。今回はバトルでの神回。次回は感動の神回。待ち遠しいけど終わってしまう。
いよいよ最終話です。みなさんのアニメ10話の感想、11話の期待度など、コメント欄で表現していってください。鬼滅ロスは近い…。ということで今回の記事は以上です。それではまた♪