いよいよテレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編が放送開始されました。おめでとうございます。ここまで長かったようで短かった。ワールドツアーが始まってから、あっという間の2か月でした。
とうとう刀鍛冶の里編の全てを、アニメで観ることができます。今回はアニメ刀鍛冶の里編1話を、じっくり深掘りしていきたいと思います。
遊郭編 後日談
まず冒頭はワールドツアーでも描かれた、遊郭編のその後が描かれます。隠の後藤が壊滅した遊郭を放浪とする中、気絶した炭治郎達かまぼこ隊を発見します。急いで仲間を呼ぶ後藤。
そして、お館様のシーンへと続きます。お館様は明らかに具合が悪い様子。病気は刻一刻と進行しています。「100年もの間変わらなかった状況が、今変わった」。
「これは兆し。この波紋は広がっていく。周囲を巻き込んで、大きく揺らし、やがて鬼舞辻無惨のもとへ届く。お前は必ず私たちの代で倒す。我が一族唯一の汚点である、お前は」。
この言葉には、ひとつの伏線が隠されています。「我が一族唯一の汚点である鬼舞辻無惨」。ということは、お館様こと産屋敷と、鬼舞辻無惨は同じ一族だということです。
過去に何があったのか、そちらについては、動画の後半でネタバレ解説をします。ここでは、同じ一族だったということだけ覚えておきましょう。
無限城がヤバい
そして場面は無限城へ。ここは1話の中でも特にヤバいシーン。映画で観ただけでは覚えていない場面でも、アニメでは何度でも振り返ることができます。
明かりが灯っていく中、現れたのは上弦の参・猗窩座。「異空間・無限城。ここに呼ばれたという事は、上弦が鬼狩りにやられた」。
上弦がやられた怒りを覚えながら、猗窩座は無限城内を移動していきます。とにかく広い無限城。最初はひとつの城の中を移動していましたが、最初の城から外に出ると、また別の異空間がありました。
そこには柱と上弦が戦うことになる「あの場所」もありました。そして猗窩座は別の城と思わしき場所へ。横から移動してくる部屋のようなもの。これまた柱と上弦の戦いを彷彿とさせる。
猗窩座は部屋の上に乗り、目的地まで移動していきます。この時の猗窩座が超イケメン。猗窩座カッコいい。人間時代の猗窩座が早くみたい。
それにしても、鳴女の能力って素晴らしい能力です。これは無惨が惚れ込むのも無理はない。これだけ複雑に入り乱れた構造の中、隊士がまともに戦うことは難しいでしょう。一人で迷い込んでしまったら確実に死が待っているはず。
猗窩座が最後に乗っていた、塔のようなもの。周りは一つの都市のようにも見えます。大正時代のどこかの場所を模しているような。本当に壮大な異空間です。入場制限などなさそう。鬼を大量生産して一気に排出とか、ヤバい技も繰り出せそう。
上弦集結
そしてとうとう、猗窩座は目的地に到着。猗窩座の次に現れたのは、上弦の伍である玉壺です。黒い水から現れる玉壺。下半身はどうなっているのか。とにかく異様な姿の玉壺。目の部分に口、口の部分に目と、もう滅茶苦茶です。
玉壺は猗窩座に対し「90年ぶりですね」とご挨拶。お館様は「上弦を倒したのは100年ぶり」と言っていました。みんな言うことが違います。
正確な年数を知っていたのは上弦の肆・半天狗でした。正確な年数は113年ぶりです。猗窩座と玉壺のやり取りを、陰から覗いていた半天狗。どう見ても玉壺より強いとは思えない半天狗。どんな能力を持っているのか。気になるところでしょう。
猗窩座は、無惨と上弦の壱はどこか鳴女に尋ねます。上弦の弐の童磨はフル無視。そこに現れる童磨。童磨は猗窩座の肩に手をかけ、玉壺と話をします。それに猗窩座は激怒。肩の手をどかせと、童磨の顎を拳で撃ち抜きます。
ここで童磨は「前よりも少し強くなったかな」と発言。猗窩座と童磨は戦ったことがあるのです。入れ替わりの血戦時のことです。
鬼が階級を上げるためには、入れ替わりの血戦で上位の鬼を倒す必要があります。童磨は猗窩座より後に鬼になり、入れ替わりの血戦で猗窩座を倒しました。その時より猗窩座が少し強くなったと、童磨は皮肉を言ったのです。
これだけ強い猗窩座でも勝てない童磨。ここにはただ童磨が強いというわけではなく、深い理由もあるわけです。ここも後半のネタバレパートで説明します。
そして登場する上弦の壱・黒死牟。絶対強者。そして息つく間もなく、鬼舞辻無惨の登場です。何かの研究をしている無惨。これは無惨の目的の一つのための研究です。
無惨の口から語られる、ふたつの目的。「産屋敷一族を葬ること」。そして「青い彼岸花を見つけること」。この二つが鬼舞辻無惨の目的です。どちらも無惨が求める「不変」を手に入れるためのもの。無惨の目的の詳しい説明は、後半のネタバレパートで。
そして無惨は、上弦の存在理由がわからないと激昂。無惨の手に掛かれば、上弦ですら下弦と同様、一瞬で葬り去ることが可能。誰も逆らうことはできません。上弦の壱ですら、無惨には絶対服従しかないのです。
玉壺は「とある情報を掴んだ」と無惨に言いました。しかしそれは不確かな情報。玉壺は思考を読まれてか、無惨に不確かな情報と見破られています。上弦をやられ不機嫌な無惨の、怒りの矛先に玉壺はなりました。
これからはもっと死に物狂いでやった方がいい。無惨は上弦に喝を入れます。一見パワハラのようにも見えますが、数百年は上弦に猶予を与えていたので、実は無惨は割と気が長いとも取れます。
そして無惨は玉壺に対し、情報が確定したら半天狗と共にそこへ向かえと命じ、その場を後にしました。
無惨が去った後、猗窩座と童磨のひと悶着があり、黒死牟の顔が初披露。後ろ姿からは想像もつかない衝撃的な顔つき。そして瞬きひとつしない。この六つの目にも実は裏話があります。ここも後半のネタバレパートで。
衝撃的な顔つきで放つ覇気により、猗窩座を静かにさせる黒死牟。そして散り散りになる上弦たち。猗窩座は無限城の奥へ消えていく。玉壺は半天狗と同じ場所へ、鳴女の琵琶により飛ばされました。
最後に残されたのは童磨。鳴女を口説こうとしますが失敗。元居た場所に琵琶で飛ばされました。童磨は教祖と呼ばれ、人間相手に宗教をやっている様子。人間の世界にうまく潜り込んでいるのです。この点、妓夫太郎や堕姫と性質が似ています。
そして場面は、1話のタイトルでもある「誰かの夢」へと突入していきます。
誰かの夢
見覚えのある剣士。剣士は炭治郎と同じ耳飾りをしています。そしてこれまた見覚えのある顔の青年。炭治郎そっくりの青年の子供を、どこかで見た剣士が子守をしている状態。初めて見る方は謎だらけの状況でしょう。
剣士の名前は「ゆかり深き剣士」。炭治郎そっくりの青年は炭吉と言います。剣士は炭吉の命の恩人。剣士は言いました。「道を極めた者が辿り着く場所は、いつも同じだ」。この言葉は、鬼滅の刃の名言中の名言。とても深い言葉なのです。
淡々と言葉を続ける剣士。そばにあるは金色の鍔が施された刀。いかにも強者の刀という感じが表れています。剣士は悲しい言葉を続けます。「私は大切なものを何一つ守れず、人生において、為すべきことを為せなかったものだ」。「なんの価値もない男なのだ」。
そう剣士が言ったところで、誰かの夢は終了します。夢は炭治郎が見ていたものでした。炭治郎と炭吉の関係性はどんなものなのか。どうして剣士はあのようなことを言ったのか。謎が謎を呼ぶシーン、誰かの夢。
上弦集結・誰かの夢・ネタバレ
ここからは、上弦集結と誰かの夢の部分の詳しい考察を、ネタバレありでお伝えします。ネタバレを避けたい方はココで退場してください。それではいきます。
産屋敷一族と鬼舞辻無惨の関係性
実は鬼舞辻無惨は、産屋敷一族と同じ血筋の生まれです。無惨は千年以上前に生まれており、その時の血筋が産屋敷家と近かったのです。お館様いわく、今の産屋敷家と無惨は血筋が近くなくなっているそうですが、元をたどれば同じということです。
そして、お館様が病気に侵されているのは、鬼舞辻無惨が原因だと言われています。同じ一族から無惨のような怪物を輩出してしまったせいで、産屋敷一族は呪われてしまった。その呪いは、生まれてくる子供がすぐに死んでしまうというもの。
過去に産屋敷一族は滅びかけたことがあります。そのとき神主から助言を受け、代々神職の一族から妻を貰うことで、子供は死にづらくなりました。それでも一族の誰も30年と生きられない。これが産屋敷家の呪いの真相です。
ただ、この話にはもう少し裏があります。それは、無惨と産屋敷一族の呪いには何の因果関係もないということ。無惨いわく「自分に天罰は下っていないのだから、私とは何の関係もない」とのことです。
確かに無惨の意見も最もです。一見因果関係はありません。しかし、正解は最終話にありました。無惨が倒された後、産屋敷家は30年以上生きることができるようになり、逆に超長生きをするようになりました。ここで因果関係が証明されたのです。
猗窩座が童磨に勝てない理由
単純に童磨の能力が強力すぎる。それで終わらせることもできます。しかし、童磨がここまで強くなれたのには理由があります。童磨は、栄養豊富な若い女性を好んで食べます。若い女性は大体美味しく、子供を育てられる栄養分があるとのこと。そのため童磨は急激に強くなれた。
反面、猗窩座は女性を喰いません。それは過去に理由があると言われています。猗窩座が愛した女性・恋雪。恋雪への想いが強すぎるせいで、猗窩座は鬼になっても本能的に女性を喰えない体質になったと考えられます。
そしてこの「女を喰うか喰わないか」の差が、童磨と猗窩座の埋められない差を作っていると考えられます。童磨は常に女性を喰らい続け、猗窩座を突き放していく。猗窩座は能力の限界値を超えられず、追いつけない。そういった状況が続いているのでしょう。
しかしながら、女性を喰わずに上弦の参まで上り詰めた実力は評価に値します。もともと人間の頃も強かった猗窩座ですから、潜在能力は凄まじいものがあるのでしょう。これが女性を喰っていたらと考えると、敵としてはゾッとします。
鬼舞辻無惨の二つの目的
無惨の目的は、産屋敷一族を滅ぼすことと、青い彼岸花を手に入れること。産屋敷一族を滅ぼすことで、鬼殺隊・鬼狩りを滅ぼすことに繋がると無惨は考えています。
ここは産屋敷耀哉が反論しており、私が死んでも鬼殺隊は無くならないと言っています。現に最後はその通り、耀哉が亡くなっても無惨を倒すまでに至りました。逆に耀哉が亡くなったことで、鬼殺隊の士気は上昇していたのです。
無惨が執拗に産屋敷家を狙っていたのには、「一族の長を潰せば全て滅ぶ」という思念があったから。それは自分が死ねば全ての鬼が滅ぶという「自身を産屋敷に投影していた」という側面もあるのではないでしょうか。
そして、無惨のもう一つの目的。それは青い彼岸花を手に入れること。青い彼岸花は、太陽克服にかかわる重要なアイテム。青い彼岸花というのは太陽克服のための、試作段階の薬の名前。その薬の材料に、実際に青い彼岸花が必要なのです。
青い彼岸花が実際に生息しているのか、それとも栽培できるのか、知っていたのは無惨を怪物にした医者のみ。無惨は結局、青い彼岸花を見つけることはできませんでした。
真相は最終話にありました。青い彼岸花は、1年で2日か3日しか咲かない、さらに昼間だけ咲く花。昼間だけということで、無惨や鬼は一生かかっても見つけられなかったでしょう。最終的に青い彼岸花は、伊之助の子孫・青葉が絶滅させてしまいました。
また、青い彼岸花の生息地については、継国縁壱の妻である、うたのお墓の上に咲いていたそうです。那田蜘蛛山で炭治郎が見た走馬灯の中にも描かれていました。炭治郎の母親の葵枝・炭治郎だけがその存在を知っていたようです。
黒死牟の目が六つの理由
黒死牟の目が六つの理由は、弟の縁壱を超えるためだと言われています。根拠は、刀鍛冶の里編に登場する縁壱零式にあります。縁壱零式は縁壱の動きを再現するため、腕が六本備え付けられています。
そして黒死牟の目も六つ。つまり黒死牟は縁壱の技を見切るために「目が六つないと無理ゲー」だと考えたのでしょう。しかしながら、悲しいことに目が六つになったところで、黒死牟は老人縁壱に勝つことはできませんでした。
また、透き通る世界も関係していると言われています。黒死牟は人間時代、縁壱の生まれついての能力に嫉妬していました。それが透き通る世界だと知り、目をたくさん持つことで能力開花をしようと試みたのかもしれません。黒死牟は透き通る世界を会得していますので、これは念願叶ったと言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。いよいよ刀鍛冶の里編がアニメで放送開始されました。これから回を追うごとに興奮度が増していきます。毎日更新していきますので、ぜひ一緒に刀鍛冶の里編を楽しみましょう。今回は以上です。それではまた。