鬼滅の刃200話の、悲鳴嶼さんの真実。
分かりにくい部分もあったと思うので、ここでまとめておきます。
自分は手遅れだと皆に言い、最後まで他の隊士のことを気遣っていた悲鳴嶼さん。
そのすぐ後に、寺の子供たちが迎えに来ます。
悲鳴嶼さんは寺にいた頃、先生と呼ばれていたようです。
悲鳴嶼さんの過去が描写されたのは、コミックス16巻。
あの日悲鳴嶼さんから見た事件の顛末は、どのようなものだったのか。
少し振り返ってみたいと思います。
事件
これは、悲鳴嶼さんから見た過去。
悲鳴嶼さんは18歳の頃、獪岳を含めて九人の子供と一緒に暮らしていました。
しかしある夜、言いつけを守らず日が暮れても戻っていなかった獪岳が、鬼と遭遇、自分が助かるために寺の子供と悲鳴嶼さんを売ります。
獪岳は、寺で焚いていた鬼除けの藤の花の香炉を消し、寺の中へ鬼を招き入れます。
そして、すぐに四人が鬼によって殺されてしまいます。
悲鳴嶼さんは、残った四人をなんとか助けようとしますが、言うことを聞いたのは沙代一人だけ。
残り三人は逃げようとした末に、鬼に殺されてしまいます。
悲鳴嶼さんは沙代だけは守らなければならないと、鬼と戦います。
そこで自分の強さに気づき、朝まで鬼の頭を殴り続けた悲鳴嶼さん。
そして、朝になり鬼は消滅。
なんとか悲鳴嶼さんと沙代は生き残りました。
しかし、そこに駆け付けた者に向かって沙代が言ったのは「あの人は化け物。みんなあの人が、みんな殺した」ということ。
駆け付けた者は悲鳴嶼さんがみんなを殺したと勘違いし、悲鳴嶼さんは殺人の罪で投獄されてしまいます。
そして、死刑まで確定していた悲鳴嶼さん。
そこを救ったのが、当時のお館様でした。
以上が、悲鳴嶼さんから見る過去です。
真実
先ほどの話。
真実は少し違います。
まず、獪岳は言いつけである門限を破ったのではなく、お寺の子供たちに追い出されていたということ。
その理由はコミックス17巻に書かれており、獪岳はお寺のお金を盗んだことで、他の子供たちから責められお寺を追い出されていたのです。
悲鳴嶼さんは獪岳のことを鬼から聞くまで、そのことを知りませんでした。
お寺の子供たちからは、獪岳は寝ていると聞いていたためです。
なので今回の200話、子供たちが獪岳のことに対して謝っていたのは、獪岳が寝ていると嘘をついたことに対して。
そして、獪岳を追い出してしまったことで、みんなが殺されてしまったことに対しても。
お寺の子供たちはまだ子供ですから、ちょっと喧嘩して獪岳を追い出しても、明日が来れば大丈夫だと思っていた。
まさかあんなことになるなんて、想像もしていなかった。
だから悲鳴嶼さんも、子供たちを責めることはない。
そして、もう一つの真実。
逃げ出そうとしていた沙代以外の三人は、実は悲鳴嶼さんを守るために動いていたということ。
農具を武器に戦おうと、人を呼びに行こうと。
子供たちは目の見えない悲鳴嶼さんを、守らなければならないと考えたのです。
そのことを今回、知ることができた悲鳴嶼さん。
悲鳴嶼さんは最後の最後で、胸のわだかまりを解消することができました。
コミックス16巻で悲鳴嶼さんは「子供というのは純粋無垢で弱く、すぐ嘘をつき、残酷なことを平気でする。我欲の塊だ」とまで言っていました。
全ては、あの事件があったからです。
獪岳は本当にどうしようもないやつでしたが、他の子供は違った。
そのことに気づけただけでも、悲鳴嶼さんは救われた。
それがこの最後の、笑顔と涙へとつながったのだと思います。
まとめ的なもの
悲鳴嶼さんは亡くなってしまいましたが、鬼殺隊では最強と言われ、無惨消滅に大きく貢献。
そして最後には、子供たちへのわだかまりも解消することができた。
亡くなってしまったのは悲しいことですが、とても救われる死だったと、個人的には思います。
そして、最後に悲鳴嶼さんの手を握っている子供。
これが私は、沙代のような気がしてならない。
この隠の女の子、少し幼く見えますよね。
沙代はあのとき、事件のショックでまともに話せなくなっていました。
そのことをずっと気にしており、今では沙代も十四歳になっているとのこと。
最後の子供は、それくらいの年代に見えないこともない。
二人はいつか会って、話をしてほしかった。
おそらくこれは、ワニ先生なりのやさしさ。
これが沙代とは名言していませんが、沙代っぽい少女を描くことで、沙代と悲鳴嶼さんのわだかまりもここで解消しているような。
そうだったらいいな。
ここなの余談
本日、志村けんさんが亡くなられました。
鬼滅の刃でもたくさんの人が亡くなっていく中、死というものを深く考えさせられます。
悲鳴嶼さんのことに関しても、わだかまりを残したまま死んでしまうと、遺された人にはそれがずっとついてくるといったことを、しみじみと感じます。
「明日さえ来ていたら」
明日さえ来ていたら、話ができたのに。
でも、明日が来る保証なんて誰にもありません。
だからこそ、毎日を全力で生きる必要がある。
そういったことを、死というものを通じて私たちは、再確認する必要がある。
私はそう思います。
志村けんさんは、享年70歳。
今までずっとテレビを通して、みんなを笑わせてきてくれた人です。
四月からは、初の主演映画の撮影も決まっていたそうです。
こんな大事なときに、無惨ウイルスは…
志村けんさん、ご冥福をお祈りしています。
そして、何度も何度も注意喚起しているのですが、とにかく感染をしないように気を付けてください。
若いから安心ではありません。
若くても無症状でお年寄りにうつしてしまい、間接的に人を殺してしまうことだってある。
若くても致死率はゼロパーセントではありません。
まだまだ正体が不明なウイルスだけに、油断は禁物です。