約束のネバーランド タイトルの意味
こんにちわ。漫画研究所です。今回の記事は「タイトル」についてです。
ふと思いました。約束のネバーランドというタイトル。これの真の意味は何なのだろうと。
おそらくですが、意味はひとつではない気がしています。
その理由を、これからお話します。それではどうぞ♪
ネバーランド
まずは、約束とネバーランドを分けて考えてみました。
ネバーランドは、翻訳すると「どこにもない国」となるそうです。
この意味するところは、物理的に存在しない国か、もしくは今はないけど理想の国、つまり理想郷、という意味があるのかと思われます。
物理的に存在しない国、それは夢オチ、なんて考え方もあるようです。
理想郷という意味であれば、農園もまた、一種の理想郷と言えます。
というのも、農園の子供達はママからの愛を受け、たくさんの家族に囲まれ、何不自由のない生活をしているからです。
外に出られない不自由、外の世界の娯楽がないといった観点もありますが、何も知らない子供達からしてみれば、そこを不自由だとは感じてはいないようです。
そして、ネバーランドと言えばピーターパンですよね。
永遠の少年ピーターパンが暮らし、親とはぐれた子供達が年を取らない場所、そこがネバーランドです。
ネバーランドの年を取らないという部分が、農園の12歳までしか生きられないシステムと、どこか通じるものがあります。
次は約束です。
約束
この約束という言葉には、今現在までにいくつかの意味が生じています。
まず代表的なのが、1000年前の人間と鬼の間に結ばれた約束です。
人間は鬼を狩らない、だから鬼も人間を狩らない。お互い世界を棲み分けよう。これが、人間側から提出された約束です。
そしてこの約束の他に「もうひとつの約束」と呼ばれる物があります。
これはまだ、コミックス13巻の時点では謎のままです。
この他にも、約束と呼ばれるものがいくつか出てきています。
パッと思いつくもので「エマとノーマンとの約束」というものがあります。
出荷前にノーマンは、エマに謝り、体を気遣った後「絶対諦めないでね」と言いました。
エマはそれに対し「うん」と言っていますので、エマとノーマンの間に「約束」が交わされたものと思われます。
そして、エマはフィルに対しても約束をしています。2年以内に、フィルを迎えにいくという約束です。
エマとレイの間にも「約束」がありました。
グレイスフィールド脱獄時に、レイがエマに対して誓った、二度と家族を見捨てないという約束です。
そして、これも約束の一種になるかもしれません。
ギルダがエマに対して、お願いだから自分を大切にしてほしいというシーンです。
エマは
「うん、ありがとう。ごめんねみんな」
と言っているので、ギルダとエマの間で約束が結ばれたように思えます。
このほかにも、約束ととれるようなシーンがまだありそうです。
意識して読んでみると面白いかもしれないですね。
約束の地
もうひとつ違う観点から見ていきます。
ヘブライ語の聖書には「promised land」という言葉が出てきており、これは「約束の地」」という意味のようです。
約束の地とは、神がイスラエルの民に与えると約束した土地のことです。
イスラエルの民は、それまで迫害や差別を受けていました。
そんな悲しい現状を見た神が、イスラエルの民に新天地を与えました。
それはまさしく理想郷だったとのことです。
これらのことから、もう一度タイトルの意味を考えてみましょう。
約束のネバーランド
約束のネバーランド。このタイトルは、二つの捉え方ができるなと思いました。
まず、約束のネバーランドは、農園だったという捉え方です。
年を取らないのではなく、年を取れないのですが、愛情をたっぷり受け、死ぬ間際まで最大限の幸せを享受できます。
1000年前の約束からできた、食用児の理想郷。そう考えることもできます。
ただ、私は次の説を推します。
約束のネバーランドは、エマ達が今から手に入れる理想郷、だという捉え方です。
やはりこちらのほうが、私達も嬉しいですよね。
誰との約束と言われれば、エマとノーマン、エマとフィル、みんなとの約束ともとれますし、約束を結び直して手に入れる、理想郷という意味にもとれます。
それが人間の世界であるならば、農園よりも辛い場所になる可能性もありますが、今エマ達が目指す理想郷はそこです。
もしくは、ネバーランドの「どこにもない国」という解釈から、約束のネバーランドは存在しなかった…なんてこと…ないですよね…?
まとめ的なもの
約束のネバーランド、タイトルを考えてみると、深いですね。最後はどんな結末を迎えるのでしょうか。
そのとき、タイトルの意味も再確認するかもしれません。
楽しみに待ちましょう♪