今回は、鬼滅の刃の主人公・竈門炭治郎の苗字について、考えていきたいと思います。
竈門といえば、まず思い浮かぶのは竈門神社。
竈門でググってみると、竈門神社が一番に出てきます。
竈門神社は福岡県にある神社で、主祭神を玉依姫命とし、縁結びの社として有名です。
竈門神社は鬼滅の刃の聖地と言われているので、一度は行ってみたい場所のひとつです。
そして、竈門といえばもうひとつ、興味深い話があります。
それは「かまど神」と言われる存在についてです。
かまど神は、竈や囲炉裏、台所などの火を使う場所に、祀られている神様です。
かまど神は日本や中国、ギリシャ神話やローマ神話にも登場しており、日本では「火の神」とも呼ばれています。
このことから、竈門家に伝わるヒノカミ神楽は、火の神と書くのではないかという噂もあります。
これは少し面白い話で、日の神であればアマテラス、火の神であればカグツチと、少々ルーツが変わってきます。
縁壱が使っていたのは日の呼吸。
縁壱が母親に作ってもらった耳飾りは、太陽の神様に願掛けをしたものです。
太陽の神様といえば、太陽神アマテラス。
こちらは「日の神」とも呼びますね。
なので、縁壱の日の呼吸は「日の神アマテラス」が深く関係していると考えられます。
そして、竈門家に伝わるヒノカミ神楽。
先ほどもお話した通り、かまど神は火の神とも呼ばれていますので、ヒノカミ神楽のヒノカミ様は、火の神カグツチと考えていいでしょう。
では、そもそもカグツチとはどんな存在なのか。
カグツチとは、神道における「竈三柱神」の一柱です。
この「竈三柱神」にちなんだ神社もあります。
その名も、竈三柱神社。
竈三柱神社は、埼玉県秩父市にある神社です。
竈門家やヒノカミ神楽とも関係が深いことから、こちらも聖地のひとつとして、考えてもいいのではないでしょうか。
そしておもしろいのは、カグツチとアマテラスは、同じ家系の生まれだということです。
実は神話では、カグツチのほうが先に生まれています。
カグツチの親は、父イザナキと母イザナミ。
イザナキとイザナミは、神産みによってカグツチを生み出しました。
しかしなんと、カグツチは生まれる時から燃えていたため、母であるイザナミを燃やして絶命させてしまうのです。
ちなみに、この時イザナミがした尿から水の神が生まれていたり、イザナキが怒ってカグツチを斬った血から、岩の神が生まれたりしています。
鬼滅の刃では岩柱、水柱がいますが、元々柱というのは神の呼び方である一柱・二柱からきていると思われるので、このあたりも関係がありそう。
そして、カグツチの火によってイザナミが亡くなってしまったことで、イザナキは失望し、黄泉の国へイザナミを追いかけに行きます。
しかし、イザナミはもう帰れない存在となっており、諦めたイザナキは下界に戻り、黄泉の国の穢れを落とすため禊を行います。
その禊によって生まれたのが、アマテラスです。
その際一緒に、夜の化身であるツクヨミと、スサノオという神も生まれています。
ツクヨミといえば月の神。
夜の化身といえば鬼、月といえば黒死牟ですよね。
縁壱と厳勝は双子ですので、この二人はアマテラスとツクヨミ。
そう考えることもできます。
こう神話を見ていくと、カグツチが生まれなければ、アマテラスは生まれていなかった。
鬼滅の刃とは逆のようにも感じますが、なんだかおもしろいものです。
ワニ先生が鬼滅の刃のタイトルを考える際に、カグツチという名前の入ったタイトルを候補に入れていたというのは、有名な話です。
その中に「炭のカグツチ」という名前もあるくらいですから、竈門家に伝わるヒノカミ神楽は「火の神カグツチ」にちなんでいるとも言えます。
そして、火の神は「かまど神」とも呼ばれているため、主人公の家を竈門家という名前にした。
このあたりもしっくりきます。
あとはスサノオなんかも気になるところですが、スサノオが無惨だったりするのかな?
まぁ、これは全てが当てはまるというわけでもないので、これらはあくまで、参考程度に考えておきましょう。
ということで、今回の記事は以上です。