煉獄杏寿郎の過去
さぁ今日は、煉獄杏寿郎の過去について、語りつくしましょう。まさか今の時代に、漫画の中の一部が映画になっただけで、ジブリを超えてしまうような記録が飛び出すとは。よもやよもやです。
そして、その主軸をになったのが、煉獄杏寿郎。もう今や、320億の男です。いや、それ以上の漢になるでしょう。こんなこと、誰が予想できたでしょうか。
確かに鬼滅の刃は大ヒットし、煉獄さんのストーリーは素晴らしい。でも、ここまでの社会現象になるとは、誰も予想できていなかったでしょう。
オリジナルの映画ではなく、漫画の中にすでにあった、たった12話の出来事の話ですから。すごすぎる。というわけで、煉獄さんの過去について、心ゆくまで…
煉獄杏寿郎
煉獄杏寿郎。発音にやや違和感を覚える人もいるとは思いますが、気にしないでください!僕は杏寿郎と呼びます。
杏寿郎は20歳。初登場時はすでに炎柱であり「柱になって1年から1年半」といった
ところでした。理由は、冨岡義勇が2年前に柱になっており、それ以降に、杏寿郎が柱になっていることが分かっているからです。
つまり、杏寿郎の柱としての命は、とても短命だったということがわかります。本当に惜しいことです。
杏寿郎の身長は177センチ、体重は72キロ。出身地は東京府・荏原郡・駒沢村。現在の東京都・世田谷区の桜新町、という場所のようです。今ここに住んでおられる方は、杏寿郎の出身地というだけで恵まれています。
そして杏寿郎の趣味は、能・歌舞伎・相撲観戦と、日本の伝統芸能がずらりと並んでいます。ぜひ、杏寿郎の歌舞伎や女形なんかも見てみたい。
と思ったら、すでに杏寿郎と歌舞伎のコラボは、開催されたことがあるようです。能や相撲とのコラボはありませんでしたが、柱たちで相撲をしたら面白そう。
そして好きなものは、さつまいもの味噌汁。煉獄杏寿郎の誕生日には、みんなでさつまいもの味噌汁を食べましょう。
杏寿郎の誕生日は「5月10日」です。アニメの声を担当されたのは、日野聡さん。今まで様々なキャラを演じられていますが、その中で僕がよく知っているのは、ナルトのサイです。
後付けにはなるのですが、煉獄さんは日野さんで良かった。煉獄さんの良さを120%、いや300%引き出してくれた。日野という名前も、なんだか「火」を思わせますよね。
煉獄零巻
縁壱のいた戦国時代から続く、炎柱の家系である煉獄家の長男に生まれた杏寿郎。柱の父を持ち、幼い頃から鬼殺隊に入ることを目的に、修練を重ねてきました。
実は、こういった経緯で柱になっているのは、杏寿郎のみです。他の柱は「生まれた時から」というわけではなく、過去に何かしらの悲しい出来事があり、それがキッカケで、鬼殺隊を目指すようになっています。
このことから「実は杏寿郎はエリートだった」ということも言えます。これも、杏寿郎の強さの秘密。幼い頃から、柱による特別な教育を受けてきたのです。
そして、積み上げてきた時間の長さも、他とは比べ物にならないでしょう。なので杏寿郎は、一部の化け物を除いて、柱の中で最強クラスと言えるのです。
そして、戦国時代から「約450年」続いてきた炎柱の家系。代々、柱になれる者が必ずいた家系ですから「煉獄家がどれだけ優れた血筋なのか」ということもよく分かります。
やはり煉獄杏寿郎は強い。しかし、杏寿郎が柱になるまでの道のりは、そう簡単なものではありませんでした。杏寿郎の、幼少期の次の過去については、ジャンプの特別読切で描かれています。
そして、映画上映時の来場者特典「煉獄零巻」にも掲載されています。煉獄零巻は、鬼殺隊に入ったばかりの杏寿郎が、初の任務に向かうというお話です。
最終選別の様子も描かれており、そこでは、鬼を倒した杏寿郎に対し同期の者が「あなたのように強くなりたい」と言っています。やはりこの時点で、杏寿郎の強さは郡を抜いていたようです。
これはまるで錆兎のようだと、僕は感じました。水の錆兎と炎の杏寿郎。これも見てみたかった。でもこんな事を言うと、冨岡さんがいじけそうなのでやめておきましょう。
そして煉獄零巻で杏寿郎は、父の煉獄槇寿郎から、このように言われています。
「お前も千寿郎もたいした才能はない。くだらん夢をみるな」
「炎柱は俺の代で終わりだ。お前は炎柱になれない」
煉獄槇寿郎は、妻の煉獄瑠火を病気でなくしてから、段々と変わっていってしまいました。
煉獄零巻の時は、まだ完全には堕落しておらず、刀と羽織りは身につけていましたが、息子に対する態度はすごく冷たいものでした。しかし、実はこの冷たさも、理由があってこうなっています。
煉獄零巻で杏寿郎は、最終選別の同期に対し「頑張ろう」と言うのに、一瞬言葉を詰まらせています。それは、強くない彼に頑張れと言ってしまうと「死んでしまうかもしれない」と感じたからです。
そしてこれが、父の槇寿郎の気持ちと重なったのです。つまり、これは杏寿郎の推測ではありますが、槇寿郎が冷たくなってしまったのは、杏寿郎や千寿郎に頑張らせて、死んでほしくなかったから。
妻の死を目の当たりにして、もうこれ以上家族が死んでほしくないと、槇寿郎は強く思ったから。そして、日の呼吸という大きな壁があることも知っており、自分達の限界を知っていたから。そういった背景があるのだと思います。
槇寿郎は、杏寿郎の訃報を聞いたとき、涙を流していました。槇寿郎は不器用な人。自分が嫌われ役を買うことで、息子たちに諦めさせようとしていたのでしょう。
そして杏寿郎は、初の任務で敵の鬼と対峙。敵の鬼の血鬼術は、笛の音によって神経系を狂わせるというもの。足を動かそうと思えば頭が動き、手を動かそうと思えば足が動く。
そういった、混乱状態に陥ってしまう血鬼術によって、杏寿郎より先に戦った隊士は全滅をしていました。そこで杏寿郎が感じたことは、このような事でした。
人生は、選ぶことの繰り返し。けれども選択肢は無限にあるわけではなく、考える時間も無限にあるわけではない。刹那で選び取ったものが、その人を形作っていく。
誰かの命を守るため精一杯戦おうとする人は、ただただ愛おしい。清らかでひたむきな想いに、才能の有無は関係ない。誰かに称賛されたくて命を懸けているのではない、どうしてもそうせずにはいられなかっただけ。
その瞬間に選んだことが、自分の魂の叫びだっただけ…。そうだろう、みんな。
この名言は、まさに今の杏寿郎を思わせる、そういった言葉の集まりだと思います。人生は選ぶことの繰り返しであり、しかし選択肢も時間も、無限にあるわけではない。刹那とは「一瞬」ということ。それは直感に近いものであり、一瞬で判断し決断をしていく。
そうして選び取っていったもので、人は形作られていくと。杏寿郎という男は、とにかく判断が早い。僕は作中から、そういった印象を何度も受けました。
柱合会議の時もそう、炭治郎との会話でもそう、そして無限列車での判断もそう。猗窩座とのやり取りでも、レスポンスの早さが目立ちました。
こういった判断の早さというのは、煉獄零巻・仲間の死をきっかけに、杏寿郎のマインドセットとして、確立していったのでしょう。そして、人を守り戦った仲間の想いを受け、父の「才能はない。くだらん夢を見るな」という言葉を完全否定した。
例え才能がなくても、誰かに認められなくても、人を守るために体が勝手に動くのなら、それはそれでいい。魂の叫びに従い、精一杯戦う姿は美しい。杏寿郎はここで、真意を見極めたのです。
そしてこれは、杏寿郎が禰豆子を認めたことにも繋がっています。
「命をかけて鬼と戦い人を守る者は、誰が何と言おうと鬼殺隊の一員だ」
この言葉が出たのも、杏寿郎が炭治郎を弱くないと言ったのも、全てはこういった過去があったからなんですね。
煉獄外伝
煉獄零巻に続き、煉獄外伝では、杏寿郎が柱になった時のストーリーが描かれています。外伝の杏寿郎の階級は、甲。そして当時弟子だった、甘露寺蜜璃は癸でした。甲は、鬼殺隊の階級の中で、柱の次に位置する階級です。
正確には、柱は特別な称号のようなもので、階級としては甲が一番トップになります。そして、蜜璃の癸はというと、これは一番最下位に位置する階級です。
外伝で蜜璃は、最終選別を終え、鬼殺隊に入隊したばかりでした。蜜璃は、最終選別の前から杏寿郎に弟子入りしており、約半年で最終選別を通過しています。
杏寿郎は蜜璃に対し「わずか半年で最終選別を突破するとは!」と言っていますので「半年というのは通常よりも早い」ということが分かります。
これは、蜜璃の恵まれた体質などもあるとは思いますが、杏寿郎の教えが素晴らしいという事も、理由の一つとしてあるのではないでしょうか。
幼い頃に父から教わった教えを元に、自身の経験も加味して、杏寿郎は蜜璃を鍛えた。稽古は厳しかったようですが、ただの体育会系というわけではなく、きちんと結果を残せる指導を、杏寿郎は行っていたのだと思います。
ただ、厳しいが故に、杏寿郎のもとに弟子入りした者は、みんな逃げ出してしまっていたそうですが…(笑)耐えた蜜璃はすごい。
とはいえ、九名の柱の中では、杏寿郎が一番師範として向いていたと思います。杏寿郎の柱稽古も、見てみたかったですね。
そして外伝当時は、父の槇寿郎はまだ炎柱でした。炎柱でしたが、もうすでに酒に溺れている状態で、自堕落な生活を送っていました。そしてそこに「柱合会議に向かえ」と、鎹烏からの伝達が入ります。
しかし槇寿郎は、炎柱であるにも関わらず伝達を無視、代わりに杏寿郎が呼ばれることになります。そして柱合会議で杏寿郎は、お館様に槇寿郎の様子を報告。
それを聞いた柱たちも、槇寿郎のことについて頭を悩ませていました。そんな時、杏寿郎は言います。
「それは問題ない!俺も炎柱になれば、父上もきっとやる気を取り戻してくれるでしょう!」
炎柱は一人のはずなので、実質槇寿郎が引退、杏寿郎が柱になるという話をしていたのでしょう。そして杏寿郎は、自分が柱になって槇寿郎に、元気になってもらいたいとも思っていたようです。
そして、それを聞いた実弥との一悶着があり、杏寿郎はお館様より、十二鬼月討伐の任務を任されます。十二鬼月を倒せば、杏寿郎は晴れて柱に昇格することができます。
お館様が、ただの隊士にいきなり、十二鬼月の討伐を任せるとは思えません。しかしここでは、お館様は杏寿郎が必ずやってくれると、確信に近いものを感じています。
そして、任務に向かう杏寿郎。任務には10人程度で向かい、そこには甘露寺蜜璃も同席しています。なんだか外伝を見ていると、蜜璃が杏寿郎に惚れていたとしても、おかしくはないなと思ってしまいます。伊黒さんごめんなさい。
そして杏寿郎は、十二鬼月と対峙。十二鬼月の階級は、下弦の弐、名前は「佩狼」佩狼の佩というのは「心にとどめるや忘れない」という意味もあるようなので「槇寿郎のことを忘れない狼」的なことが由来なのでしょう。
杏寿郎は外伝で、炎の呼吸
- 壱ノ型・不知火
- 肆ノ型・盛炎のうねり
- 伍ノ型・炎虎
- 奥義・玖ノ型・煉獄
の四つの型を繰り出しています。柱になる前からすでに、奥義を身につけていたとは、さすが杏寿郎。もはやこの時点で、柱と同等の力を持っていたと言っても、過言ではないでしょう。
杏寿郎は炎の呼吸を、指南書を読み独学で身につけています。それは、僅か三巻しかない指南書です。その情報量で、猗窩座も認めるほどの実力者まで、のし上がった杏寿郎はやっぱりすごい。
そして杏寿郎は、下弦の弐・佩狼を奥義煉獄で倒し、柱になることができました。しかしこの時ばかりは、杏寿郎も息切れを起こしており、かなりの深手を負わされています。なんとか勝てた、ギリギリの戦いでした。
現在へ
佩狼を倒し、柱にまで上り詰めた杏寿郎。これがおそらく、1年半から1年前のお話。そしてそこから、杏寿郎はさらに技に磨きをかけ、猗窩座と戦えるほどまでに成長したのです。
下弦と上弦の実力差は、天と地ほどの差があります。下弦の弐でギリギリだった杏寿郎が、上弦の参とまともにやり合えたというのは、とてつもない成長です。
そして柱になり、実力を示していく中で杏寿郎は、他の柱からも認められていくようになります。そして死してなお、最後の最後まで、物語の要所要所に登場し、大きな影響力と存在感を残していきました。
煉獄杏寿郎に痣が出ていたら、透き通る世界が見えていたら。柱稽古を見てみたかった。最終決戦にいてほしかった。
杏寿郎は言っていました。
「老いることも死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ」
まさにその通りで、杏寿郎という人物こそが、それを示してくれた人でした。
まとめ的なもの
以上、煉獄杏寿郎の過去についてでした!今回も縁壱に続いて、煉獄杏寿郎について全部まとめようと思ったのですが、余りにもまとめる事が多いので、今回は過去に絞ってまとめてみました。
しばらく、煉獄さん続きになるかもしれません!というわけで、みなさん良いお年を♪