奈良にも「鬼滅の刃の聖地」と言える場所が!
それは奈良市の山あいにある「柳生の里」といわれる場所にあります。
そこに鎮座する岩。
それがこの写真の岩です。
この岩の名前は「一刀石」
奈良県奈良市・柳生町という場所にあるこの岩は、炭治郎が錆兎に打ち勝ち斬った、あの岩そのもの。
真ん中からパックリと割れた岩。
岩のそばには錆兎と真菰が。
周りにも、今まで亡くなった鱗滝の弟子が。
そんな妄想を膨らませながら、聖地を堪能するのもいいでしょう。
柳生観光協会の人によると、この場所は昔から、ドラマなどの舞台に使われることがあったそうです。
1971年には中村錦之助主演の「春の坂道」、2003年には市川海老蔵主演の「武蔵」でも、柳生一族の修行の場になったことで、訪れる人が激増。
そして今回鬼滅の刃で、再び注目を浴びることとなりました。
一刀石は、長さ8メートル、幅7メートル、高さは2メートルの巨大な花崗岩。
言い伝えでは柳生石舟斎が、上泉信綱と試合をして敗れた後に、3年間もの間毎晩この地で、天狗相手に剣術の修行をしていたそうです。
そしてある夜、ついに天狗を斬ったと思ったら、天狗の姿は消え、この岩が斬れていたんだそうです。
この言い伝えこそまさしく、錆兎と炭治郎の関係性そのもの。
柳生石舟斎が炭治郎で、天狗が錆兎です。
そしておもしろいのは、この岩のどこかに天狗の足跡がある、と言われているということです。
これは実際に行ってみて、探すのが楽しいかも。
ちなみに石舟斎は、この天狗との修行により「無刀の極意」を悟り、柳生新陰流の始祖となったそうです。
この一刀石の言い伝えを聞いて私が思ったのは、昔も今も、物語を作る人はいたんだなということです。
実際に、この岩を刀で斬ったということはないでしょう。
おそらく自然に割れたもの。
しかし昔の人はこれを見て、柳生石舟斎が斬ったということにして、記録しておこうと考えた。
それが元となり、今も言い伝えは残っているのです。
古くからそういった夢のある話を作る人がいて、それが現代の漫画家に受け継がれている。
なんだか感慨深いものがありますね。