テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編5話の「意味が分かると怖い話」。今回はネタバレ全開です。覚悟のある人だけ観てください。
アニメ5話で、哀絶の頸を斬っていた玄弥。何やら様子がおかしい。毛先は金髪に変色。真っ黒な目。涎を垂らし牙も生えている。これはまるで鬼。
このシーンこそが今回の「意味が分かると怖い話」に繋がります。お気づきの方もいらっしゃるでしょう。原作・アニメでは、とても描くことのできないシーン。そんな裏側を今回はお伝えします。
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鬼喰いとは
不死川玄弥の鬼喰い。鬼の一部を喰らうことで、一時的に鬼の能力を得られる。怪力・不死性・再生能力。喰った鬼が強ければ強いほど、玄弥の鬼化の能力も強くなる。また、喰った鬼の血鬼術の要素も一部取り込んでいる。
能力の例として、大木を引っこ抜いてぶん投げる怪力。体中を穴だらけにされても、胴を両断されても死なない不死性・再生能力。黒死牟との戦いではオリジナルの血鬼術まで使えた。
玄弥の不死性・再生能力には限界があります。また「日輪刀以外で頸を斬られても死んでしまう」という弱点もあります。最後は体を縦に真っ二つに斬られたことで、頸に致命傷+出血多量で、能力が薄まり死亡しました。ちなみに鬼化状態の玄弥には爆血も効きます。
呼吸を使えない玄弥。鬼喰いは柱に近づくための苦肉の策。剣の才能が無いことを知り、精神的に追い詰められて鬼の肉を喰ったことで体質に気づいた。これは誰にでも出来る芸当ではない。玄弥は超が付くほどの特異体質。優れた咬合力と特殊な消化器官により、短時間の鬼化を可能にしている。
同期組はそれぞれ五感に対応しています。炭治郎は嗅覚、善逸は聴覚、伊之助は触覚、カナヲは視覚、そして玄弥は味覚となる。
呼吸を使えない玄弥が、どのようにして最終選別まで辿り着いたのかは不明。鬼殺隊に入隊してから、僅か数か月で身長が20センチも伸びた玄弥。これは鬼を喰ったことによる副作用的なものだと言われています。
黒死牟が言うには、約300年前にも鬼喰いは存在したとのこと。その時の鬼喰いは、胴を両断されて死亡しました。胴を両断されても死ななかった玄弥は、その時の鬼喰いよりも強い。
鬼喰い最大のデメリットは、理性や判断力が下がってしまうこと。下手すれば、味方をも傷つけてしまう諸刃の剣。胡蝶しのぶは玄弥の鬼喰いを知っており、蝶屋敷で定期健診を行っています。ただ、大の鬼嫌いのしのぶからは、会う度に鬼喰いについて説教されているそうです。
意味が分かると怖い話
玄弥の鬼喰いを理解したところで本題です。まず、玄弥の能力のおさらい。「鬼を喰うことで一時的に鬼の能力を得ることができる」。この「一時的」というのが鍵です。
このシーン。なぜ玄弥が鬼化しているのか。もう気づきましたか?そう、玄弥は哀絶を喰ったのです。玄弥は鬼を喰って一時的に鬼化する。つまりこのシーンは、哀絶を喰って一時的に鬼化した状態。そうとしか考えられません。
そして、もう一つ根拠があります。それは「哀絶の斬られた傷の断面」。頭の傷の断面はデコボコしています。対して、斬られた頸は綺麗な断面をしています。つまり、玄弥は哀絶の顎を喰った。これが「意味が分かると怖い話」。
この時の玄弥の気持ちはこんな感じでしょう。「柱になるのは俺だ。他の分裂体も俺が倒す。強くならなければならない。上弦を喰えば強くなれる」。そう思い、哀絶を喰うことに決めた。しかし、顎を喰うとは思い切ったことをやりおる。
とはいうものの、断面は微妙な違いのため確定とは言えない。もう一つ考えられるとすれば「哀絶の手を喰った」という可能性。このシーンでは哀絶の手がありません。ここを喰った可能性があるということです。
どちらにせよ、玄弥が哀絶を喰ったことには間違いないでしょう。ファンブックで公式に「鬼を喰うと一時的に鬼化する」と明記されているからです。鬼化が玄弥の意思でいつでも出来るものなのであれば、ここで喰っていない可能性もあります。しかし「一時的」と言われているのだから、この時喰った以外は考えられない。
疑問点
ここで哀絶を喰った可能性は大。しかし、いくつかの疑問点は残ります。まず、玄弥の口に哀絶の血が付いていない。これについては「ここで玄弥の口に血が付いていたら、あからさまに鬼喰いを示唆することになるため」という理由があるのではないでしょうか。
鬼は体の一部が斬られると、その一部が消滅したりしなかったりします。哀絶の血が消えていたとしても、設定的にはおかしくない。ここでは「玄弥がなぜこんな状態なのか」と疑問符を持たせたいシーンなので、喰ったような示唆は出さないのが普通です。
そしてもう一つの疑問点。「最初に登場した時も鬼化していた」ということ。玄弥は炭治郎のピンチに現れ、哀絶の槍で急所を刺されました。しかし死んでいない玄弥。ということは、この時点でも鬼化していたということ。
おそらくは、ここに来る直前に玉壺の壺鬼の肉を喰った。刀鍛冶の里に他の鬼はいなかったはずなので、それ以外は考えられません。また、この事実は「玄弥が哀絶を喰った根拠」にも繋がります。
このシーンの玄弥は、毛先が金髪になり、涎を垂らし牙がはえている。そして、理性と判断力が著しく低下している状態。最初に登場した時はこのような状態ではありませんでした。
つまり、最初は玉壺の壺鬼という弱者を喰ったことで、理性の低下はあまりなかった。容姿の変化もない。哀絶という強者を喰ったことで酷い鬼化状態になり、容姿や理性の低下が大きく現れた。こうなります。
最終結論。玄弥はほぼ確実に哀絶を喰っている。たぶん顎のあたりを喰らった。もしくは腕を喰った。そして酷い鬼化状態となり、炭治郎の言葉で若干の理性を取り戻す。
ここから先の玄弥は、容姿の変化が戻ることはありません。哀絶の槍で体中穴だらけにされたのに再生できたのも、哀絶の肉を喰って再生力が上がっていたからでしょう。
そしてこの後、憎珀天の木龍を喰らうことで更にパワーアップ。大木を引っこ抜いて投げつけるという、禰豆子顔負けの怪力を見せます。最後に使った血鬼術に関しても、この木龍を喰ったことで木になったとか何とか。趣味の盆栽が影響したという説もあり。
大正コソコソ噂話
最後に、公式ファンブックに記載されていた、玄弥の秘密についてお話します。玄弥は悲鳴嶼行冥の弟子。最初の出会いは、玄弥が鬼を喰って暴走した時のこと。そこを悲鳴嶼さんに助けられた。悲鳴嶼さんは玄弥の鬼喰いを咎め、鬼殺隊をやめるように言います。しかし、玄弥は癇癪を起こしてそれを拒否。
そこで、自分を継子にしてほしいと頼みます。悲鳴嶼さんは、玄弥が呼吸を使えないことを理由に継子入りを拒否し続けます。しかし、何度断られても悲鳴嶼さんについて回る玄弥。とうとう悲鳴嶼さんは弟子入りを認める。
才覚に恵まれていなかった玄弥は、上手くできないことも多かった。度々癇癪を起こしていたそうです。しかし、どんなにきつい修行からも逃げなかった。根性だけは人一倍ありました。
玄弥は、思ったことを何でも口にする素直すぎる性格。良く言えば、自分をよく見せようとする打算が一切ない。そのため、子供を信用していない悲鳴嶼さんも玄弥とは付き合いやすかったそうです。
玄弥は悲鳴嶼さんと接するうちに、最終選別の荒れていた性格から、段々と元の性格に戻っていった。元は心優しい少年。性格の変化は鬼喰いの影響もあるのでしょう。
以上のことから、玄弥と悲鳴嶼さんが出会ったのは、玄弥が鬼殺隊に入隊した後のことだと分かります。つまり、最終選別時は悲鳴嶼さんと出会っていない。悲鳴嶼さんの手引きで最終選別に参加したのかと思いきや、ここはまた別の謎が生まれました。
性格の荒さが鬼喰いの影響だとすると、最終選別時も鬼を喰っていた可能性は大。鬼喰いの力で最終選別を突破したのでしょう。呼吸が使えない玄弥を、誰が鬼殺隊に手引きしたのか。お館様は関係しているのか。それとも伊之助のように、参加の権利を誰かから奪ったのか。謎。
まとめ的なもの
いかがでしたでしょうか。不死川玄弥も色々と深い人物。悲鳴嶼さんという大柄で最強の人物に対して、癇癪を起こすなんて度胸がある。厳しい修行でくじけない根性もある。玄弥が刀鍛冶の里編で活躍できたのも、これらの修行の成果によるもの。
黒死牟を喰いすぎるまでは、鬼喰いもある程度コントロールできていた模様。上弦をちょっとずつ食べて「それぞれの血鬼術を使える最強の鬼喰い」とか見てみたかった。玄弥の能力に関しては面白いものがまだあるので、またしっかり解説したいと思います。
最後に一つ訂正をしておきたいと思います。玄弥の毛先が金髪なのをアニメオリジナルと言いましたが、コミックス13巻の表紙で既出でした。教えてくれた方ありがとうございます。
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