柱がすごいのは、強さだけではありません。
まずは給料。
柱の給料は、なんと無限。
お館様に言えば、好きなだけお金が貰えるそうです。
とはいえ、柱がそのお金で贅沢三昧しているとは考えにくいので、必要な分だけ適時、もらっているということなのでしょう。
おそらくですが、鬼を狩るのに必要な経費なども、申請をすればもらえるのではないかと。
例えば、しのぶの蝶屋敷の運営にかかるお金なども、給料としてお館様からもらっているのでしょう。
あとは交通費とかも。
お館様としては、鬼を狩るためのお金は厭わないから、柱が全力を出せる環境を整えたい、といった気持ちなのではないでしょうか。
柱にいくら払っているかは分かりませんが、鬼殺隊の給料は、一番下の階級の癸でも20万円もらえます。
癸100人と考えても、月に2000万。
実際には癸だけではないので、これより遥かに多い金額を払っているかと思われます。
柱も入れると、月に1億は下らないのではないでしょうか。
それに、隊服や日輪刀の支給もありますから、実際にかかるお金はもっと多いはずです。
これだけのお金を払い続けているお館様。
やっぱり偉大すぎる。
そして、柱のすごいところがもう一つ。
それは、それぞれが隊を組んでいないということです。
柱は基本一人で行動し、必要であれば人を連れていくというスタイルをとっています。
お館様の指令で協力することはあれど、柱それぞれはほとんど独立した行動をとります。
そんな孤高な存在の柱。
稀に才能のあるものや、事情があり継子を持つことはありますが、基本的には部下を持ったり、隊を作るということはありません。
それなのに、鬼殺隊という組織は機能しているのです。
最終決戦での下級隊士の発言をみればわかるのですが、柱はいつも、困っている隊士を助けてきた存在。
那田蜘蛛山のときのように、下級隊士では対応できない現場に向かい、きっちり事を治めてくる存在。
下級隊士たちは言っていました。
「柱がいなけりゃ、とっくの昔に死んでいた」
今まで幾度にもわたって、下級隊士を救ってきた柱。
その話は鬼殺隊の中で広がり、自然と隊士は柱を尊敬し、命を張るようにさえなっていった。
というのも、下級隊士のほとんどは、柱と会ったこともないでしょうし、話したこともないでしょう。
それなのに、いざというときは柱のために命を張れるまでに、尊敬の意を示しているのです。
これがどれだけすごいことか。
まさしく、柱は背中で語る。
言葉はなくとも、強さと人を守る姿、それだけで人を惹きつけ、鬼殺隊という組織を動かす原動力にさえなっている。
それが「柱」という存在です。
それにこういった組織体系は、かなり先進的な組織体系だと感じます。
お館様という頭脳を筆頭に、柱という優秀な存在が、実力で隊士たちを引っ張っていく。
そこに無駄な教育というものはなく、柱が強さを証明し、人を守り続けることで、それを見た下の隊士たちは自然と育っていく。
さらに言うならば、連絡手段はほとんどの場合鴉を使用し、柱合会議も半年に一度と、無駄な会議は一切しない。
隊がないことで、柱は自由に迅速に動くことができ、会議も最小限ということで、目的のために時間をフル活用できる。
これは現代の組織体系の、ヒントにもなるべきものかもしれません。
というのも、終身雇用が完全終了した今の日本では、個人の力というものが、試されていく時代に入っているからです。
今後はそれぞれの分野で柱が誕生していき、その背中を追う者が、自然と成長を遂げるような時代になっていく。
私はそう思います。
となると私たちが目指すべきは、何かの分野においての柱。
柱となり活躍することで、自然と人を育てられるような存在。
プログラミング柱、動画編集柱、イラスト柱、ライブ柱。
あなたはどんな柱になりますか?