ヒノカミ神楽とは
ヒノカミ神楽。
竈門家に代々伝わる、厄払いの神楽。
それがヒノカミ神楽です。
新年の始まりに雪の積もった山頂において、十二の舞型を一晩中、何百・何万回と舞い続けることで、一年間の無病息災を祈るというもの。
炭治郎は最初ヒノカミ神楽を、ヒノカミ様に奉納するための舞いと認識していました。
しかし敵との死闘の中、日輪刀と組み合わせて舞いを舞うことにより、自身の使う水の呼吸よりも、威力の高い技を出せることが判明。
ヒノカミ神楽の技の一部は鬼の再生能力を阻害する力もあり、上弦の陸である堕姫は上手く再生ができていませんでした。
しかし猗窩座クラスの上弦ともなると、斬られてもすぐに再生できており、ヒノカミ神楽全てに鬼の再生能力を低下させる効果はないようです。
そのためヒノカミ神楽は、赫刀もしくは爆血刀により、本来の力を発揮できるものと思われます。
歴史
ヒノカミ神楽は元々、縁壱の使う日の呼吸が、竈門家を通してヒノカミ神楽に形を変え、炭治郎の世代まで継承されていったもの。
日の呼吸は戦国時代、縁壱によって「呼吸」という概念が生み出されたことにより誕生しました。
それは、約400年以上も前の出来事です。
幼少期から呼吸を使えていた縁壱は、鬼狩りに所属後、無惨と対峙することになります。
そこで日の呼吸・十三番目の型が完成。
しかし、あと少しのところで無惨を取り逃してしまった縁壱。
その事が原因で、鬼狩りを追放されてしまいます。
そうして意気消沈している中出会ったのが、炭吉とすやこです。
縁壱は道中、炭吉とすやこが鬼に襲われているところを助けることで、運命の出会いを果たしました。
その後縁壱は、少しの間竈門家に滞在していましたが、一旦その場をあとにします。
しかし、今まであった事を誰かに聞いて欲しかった縁壱。
2年後に再度竈門家を訪れます。
そこで語られた、縁壱の真実。
それを聞いた炭吉は、縁壱が無価値な人間ではないと証明するため、日の呼吸を後世に伝えていくことを誓います。
その方法は、目で見て覚えるというもの。
縁壱から炭吉に、呼吸を教えている描写はありません。
日の呼吸を見せてほしいとせがむすやこに、優しい縁壱は日の呼吸を披露。
炭吉はそれを、すべて目で見て覚えたのです。
そこから先の炭吉については、本編では描かれていません。
おそらく日の呼吸を後世に伝えるため、必死で体に覚え込ませようとしたのでしょう。
それがヒノカミ神楽という形になった。
一晩中舞うことで、体に動きを染み込ませる。
代々忘れることがないよう無病息災の神楽として、一年に一回は必ず一晩中舞うようにした。
もしかしたら炭吉も、必死で日の呼吸を体得するため、透き通る世界が見える領域まで入っていたのかもしれません。
そうしてその甲斐もあり、炭治郎の世代までヒノカミ神楽は継承され続け、ついに無惨との決着というところまできている。
炭吉は400年以上という年月をかけて、縁壱が無価値な人間ではないと証明したわけです。
以上がヒノカミ神楽継承の、大まかなまとめです。
十二個の型
ヒノカミ神楽には、十二個の舞型があります。
ヒノカミ神楽の舞型
- 円舞
- 碧羅の天
- 烈日紅鏡
- 幻日虹
- 火車
- 灼骨炎陽
- 陽華突
- 飛輪陽炎
- 斜陽転身
- 輝輝恩光
- 日暈の龍・頭舞い
- 炎舞
半天狗戦で出した円舞一閃に関しては、ヒノカミ神楽の円舞に、善逸の霹靂一閃の踏み込みを応用した技となります。
そのため、円舞一閃は炭治郎のオリジナル技であり、ヒノカミ神楽の舞型の一つではありません。
そしてここからは、このヒノカミ神楽の十二の舞型を、一つずつ振り返ってみたいと思います。
円舞
炭治郎が初めて使用したヒノカミ神楽の技で、名前の通り円を描くように、上から下へと刀を振りぬく技。
水の呼吸・生々流転では斬れない累の糸を、走馬灯からヒノカミ神楽を会得、円舞により斬ることに成功しました。
円舞は猗窩座との戦いでも使用しており、その際は白羽取りによって刀を掴まれ、技を防がれています。
刀の軌道が上から下への一直線のため、技を避けられると隙が大きくなってしまうという弱点もあります。
碧羅の天
無限列車編、魘夢との戦いにおいて使用。
腰の回転を使い、円を描くように左から右へと刀を斬り上げる技。
下弦である魘夢の頸を斬り、さらには列車まで真っ二つに両断。
ただ、これは列車を両断したというよりは、魘夢が列車と融合していたため、列車も頸と連動して分裂した、というのが正解だと思います。
円舞と同じく碧羅の天も、技の発動後に隙が大きく生じるため、隙を少なくする技の繋ぎ方が重要かと思われます。
烈日紅鏡
堕姫、猗窩座との戦いで使用。
刀を左右に二回振り、八の字を描くような軌道を描く技。
横というよりは斜めに刀を振る技で、広範囲に攻撃できます。
堕姫の帯のような攻撃には相性が良く、猗窩座のような素早い相手には、一撃目をかわされてしまうと隙が大きくなる、といった弱点があります。
炎舞
円舞の上位互換。
縦の一撃に加え、さらに追撃も可能な高速二連撃の技です。
堕姫との戦いでは一撃目をかわされ、その後すぐに反撃をされているため、技は未遂に終わっています。
その後半天狗との戦いで再度使用し、縦の一撃に加え、横の追撃も加えています。
おそらく追撃の軌道に法則性はなく、相手によって軌道を変えるような技なのではないかと思われます。
幻日虹
高速のひねりと回転で攻撃をかわす、回避特化の技。
視覚が優れた相手ほど残像をとらえやすく、かわした後の攻撃が当てやすくなります。
相手の攻撃を無効化しながら技を繋ぐことができるという、とても優れた技です。
火車
前転の要領で体ごと刀を回転させ、相手を飛び越え背後から斬りつける技。
水の呼吸の水車と似ていますが、水車は比較的その場での回転なのに対し、火車は前方へ飛びながら回転する技です。
攻撃力においても大きく違いがあるのは、言うまでもなく。
灼骨炎陽
堕姫相手に初めて使用した技で、尋常ではない激しい動きによる高速回転斬り。
斬られた鬼は妬けるような痛みに襲われ、再生速度も低下します。
広範囲かつ追加効果も鬼に対してかなり有効なため、ヒノカミ神楽の中でもトップクラスの強さを誇る技です。
しかし、猗窩座との戦いでは猗窩座の技に競り負けていました。
これは使用者の問題で、縁壱であれば猗窩座に負けることはないでしょう。
またこの技は、前方広範囲への炎の攻撃ということで、炎の呼吸・盛炎のうねりとどこか似ています。
陽華突
ヒノカミ神楽の中でも、唯一の突き技。
水の呼吸に雫波紋突きという突き技があり、水の呼吸の中で最速の技とされていました。
おそらく陽華突も、ヒノカミ神楽の中でトップクラスの速さを持つ技だと思われます。
ただいかんせん突き技は鬼に対して有効打とはならないので、使いどころが難しい技です。
突き技のような突進系の技は、避けられてしまうと隙が大きくなるという弱点もあります。
日暈の龍・頭舞い
半天狗相手に使用した技で、龍が舞っているような動きにより、高速で接近し敵を斬る。
半天狗の分身3体をほぼ同時に斬った、広範囲かつ高速な技です。
また、この技は水の呼吸・流流舞いに似ており、攻撃と回避も兼ねた技なのだろうと思われます。
飛輪陽炎
猗窩座に対して使用した技で、名前のとおり相手には切っ先が陽炎の様に揺らいで見え、刀身が伸びたようにさえ錯覚させます。
そのため猗窩座は確実に避けたと思っていたものの、頸に傷を負いました。
このあたりの技は情報が少ないため、原理などについては一切不明。
この飛輪陽炎は、他の技と組み合わせても使えそうな?
例えば日暈の龍で迫りながら、斬撃に飛輪陽炎の効果を付けてさらに避けにくくするとか。
斜陽転身
闘気を感じれない状態であったとはいえ、猗窩座の頸を予告通り斬った技。
使用者は天地がひっくり返ったような状態になり、敵の攻撃をかわしながら斬撃を繰り出す。
体を素早く転身させるためには、それなりの脚力が必要と思われます。
これも善逸の脚力を参考に、猗窩座もついてこれない速さにまでなったのでしょう。
輝輝恩光
仮死状態から復帰した炭治郎が、カナヲを救うために繰り出した技。
無惨の腕を斬るほどの威力があるものの、すぐに再生されています。
技についての詳細は不明ですが、上から下への火柱のような攻撃だということが分かります。
十三番目の型
縁壱が使用した、ヒノカミ神楽、もとい日の呼吸十三番目の型。
今まで紹介した、十二個の型を繋ぎ合わせたもの。
縁壱は一瞬で無惨を斬り刻んでいますが、どのように技を繋いだのかは不明です。
一つずつ技を出しているようにも見えませんし、縁壱は化け物なので、炭治郎が真似できるモノなのかどうかも、今のところは不明です。
炭治郎の解釈では、十二個の型は円舞と炎舞で全て繋がり、それを繰り返すことで円環を成し十三番目の型となる、とありました。
このあたりについて少し気になる点もあるので、次は順番について考えてみたいと思います。
順番
十二個の型を繋ぐのに順番はあるのか。
そのあたりを考えていきたいと思います。
まず、縁壱がすやこと炭吉に、日の呼吸を見せていた回想で語られていた順番。
回想での順番
- 円舞
- 碧羅の天
- 烈日紅鏡
- 幻日虹
- 火車
- 灼骨炎陽
- 陽華突
- 飛輪陽炎
- 斜陽転身
- 輝輝恩光
- 日暈の龍・頭舞い
- 炎舞
この順番では確かに、円舞と炎舞が繋がっています。
そして、そのあとに円環の図として書かれていた順番。
円舞を始まりとすると、
円環の図の順番
- 円舞
- 碧羅の天
- 烈日紅鏡
- 灼骨炎陽
- 陽華突
- 日暈の龍・頭舞い
- 斜陽転身
- 飛輪陽炎
- 輝輝恩光
- 火車
- 幻日虹
- 炎舞
こういった順番となります。
以上のことから、縁壱の披露の際と円環の図では、順番が違う事が分かります。
では、炭治郎はどのように技を繋いでいたのか。
まず一回目は、円舞から始まり烈日紅鏡、火車へと技を繋げています。
この時点で、先ほどの二つの順番とはすでに違うことが分かります。
そしてその後六つまで技を繋げたときは、日暈の龍から火車へと技を繋いでいます。
この時点で、もうどれもバラバラの順番だという事が分かります。
その後も幻日虹から灼骨炎陽と繋ぐシーンもありました。
そして最後に、十二個の型を全て繋いだ時の順番がこちら。
炭治郎の順番
- 飛輪陽炎
- 輝輝恩光
- 火車
- 碧羅の天
- 烈日紅鏡
- 炎舞
- 幻日虹
- 円舞
- 斜陽転身
- 灼骨炎陽
- 日暈の龍・頭舞い
- 陽華突
もはや、円舞と炎舞も繋がってすらいない。
幻日虹が回避なので、攻撃なら炎舞と円舞が繋がっているという見方もできますが。
飛輪陽炎で切っ先を揺らぎ、輝輝恩光で火柱攻撃。
火車で背後に飛び込んでからの、碧羅の天で追い打ち。
烈日紅鏡の二連撃からの、炎舞二連撃。
幻日虹で攻撃をかわして円舞、そしてそこから斜陽転身。
灼骨炎陽からの日暈の龍で、陽華突フィニッシュ。
なんとなく繋がるイメージはできますね。
最後の灼骨炎陽からの日暈の龍、そして陽華突でのフィニッシュはかっこいい。
しかし、最後が鬼にとって致命傷とならない、突き技とはどうなんでしょうか。
ただ、フィニッシュとはいえまた次の技へ繋いでいくと思うので、問題はないと思いますが。
以上、順番についてでした。
まとめ的なもの
いかがでしょうか。
順番については、特に決まった順番があるというわけではなさそうですよね。
円舞と炎舞についても、繋げてもただの三連撃になるだけですから。
それに、状況は常に変わっていくでしょうから、順番は決めずに状況に合わせて技を繰り出す方が合理的です。
もしもこんな順番がいいよと思いついた方がいれば、コメント欄で教えてくださいね♪
というわけで、今回の記事は以上です♪